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内容説明
古代末期という激動の時代に,貴族世界にとどまらない開かれた精神がとらえた,日本への仏法渡来と伝播の物語。インド・中国・日本の貴賎老若男女が,生々しいエネルギーにあふれて登場する。第8巻は,巻第三(天竺),巻第四(天竺・仏前),巻第五(天竺・仏後)。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
8
天竺部後半の三・四・五の3巻を収録した本書は、仏陀の入滅、入滅後の仏法、さらに本生(いかに生きるべきか)等の教訓を含む天竺を舞台とした世俗説話が続く。仏陀入滅からその後の仏法を革新する龍樹や世親らの活躍の後は、国王や貧しい人々、猿や鹿等動物達が主役の世俗説話に転じる。10世紀には、天竺での仏法は消滅したという情報があったと『三宝絵』(984成立)に記されており、末法に入ったという11世紀に生きた編纂者達は、遥か彼方の天竺の仏法の運命を自身の時代に重ねつつ、仏教の世俗化の行く末を後半に配したようにも思える。2022/11/02
小心
1
仏典や書籍における釈迦についての記載は品行方正・道心深いエピソードだけかと思っていた。けれど「巻第三・第十三」の話は意外や釈迦が前世で妻の分まで食料を食べて恨みを買い、生まれ変わっても夫婦仲の軋みとしてひきずっている、という興味深いものだった。食べ物の恨みは恐ろしい。独り占めせず分け合って食べましょう。2019/09/26
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