- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
古代末期という激動の時代に,貴族世界にとどまらない開かれた精神がとらえた,日本への仏法渡来と伝播の物語。インド・中国・日本の貴賎老若男女が,生々しいエネルギーにあふれて登場する。第2巻は,巻第十四から巻第十六(本朝・仏法)まで。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
8
13-16巻(本朝仏法部)を収録した本巻を読むと仏教説話に分類されるエピソードの中の世俗性が仄見える気がする。いかに往生するかという問いは、過去生を背負いながら来世のために徳を積む生き方を説く仏法の長期スパンの考えよりも、現世といかに別れるかという死の一局面に問題を集約させる。本巻では、死に際して舞を舞う僧侶の優雅さと、観音様に必死に祈る貧乏な侍との間にさほど隔たりを感じない。一見かけ離れた現世の別れと現世利益を願う二つの態度が、どちらも貴族政治の衰退する末法的な平安末期の変動の有り様を垣間見せるからか。2022/10/27
-
- 電子書籍
- わたしパパ活やめます GRAY COM…