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内容説明
混迷のイタリア半島をかろうじて結びつけてきた中世最強の同盟、三国同盟。その中心人物、豪華王ロレンツォ・デ・メディチの体を静かに病魔が蝕む中、最高権力者の一人教皇は、同盟崩壊のため最後の奇策に打って出た。ヨーロッパは、再び戦火の渦に巻き込まれるのか?520年前の大転換期、1492年。ボルジアとメディチの固い絆は、戦争を止められるのか?チェーザレ・ボルジア、17歳。彼の理想が世界を変える。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
81
教皇庁は対立していたナポリと手を結ぶ。暗躍したのはローヴェレ。教皇側にはナポリと結ぶことでコンスタンティノープル奪還のための十字軍の編成を期待でき、ナポリは正統な後継者を教皇のお墨付きで決めることができるからだ。しかし、フィレンツェ、ミラノ、ナポリの三国同盟は解消となり、メディチやボルジアの立場も微妙となる。ミラノやその周りがどう出るかが今後を決めることになり、その中心にいるのがフィレンツェとなりそうだ。だが、ロレンツォの病状は最悪で、教皇より早く死ぬことになればローヴェレの思うがままになってしまう。2014/12/28
星落秋風五丈原
58
レオナルド・ダ・ヴィンチはミラノ公ルドヴィーコ・スフォルツァから命を受けて騎馬像製作に着手していたが、馬の部分の原型像(粘土製)が完成した状態で戦争のためブロンズ化は中止される。本巻ではダ・ヴィンチが中止を命じられるシーンが登場。勿論ダ・ヴィンチは反対するが、その時ルドヴィーゴ・スフォルツァが「敵が攻めて来た時にあの騎馬像が蹴散らしてくれるとでも言うのか!?」 と言い、ダ・ヴィンチはならば騎馬像を転用して兵器にすればどうなるか、というアイデアを膨らませる。将来の科学者と為政者との関係を表している。2018/12/29
mocha
54
イタリアの平和を支え続けたナポリ、ミラノ、フィレンツェの三国同盟が消滅。揺らぐ半島。次期教皇の座を狙う二人の戦いも烈しくなってきた。ジョヴァンニ・デ・メディチの枢機卿就任が鍵を握る?ミケランジェロも登場。2021/01/22
吉田あや
49
長らく15世紀末のイタリアの平和を支えてきたミラノ・ナポリ・フィレンツェの三国同盟も教皇庁とナポリの同盟により消滅。最悪とも言える局面に、物は考え様…と発想の転換をしていくチェーザレと、一歩一歩着実な歩幅で進むジョヴァンニ。そしてとうとうドメニコ会に入信したところのミケランジェロも登場!無から有への挑戦。政治的側面も美術的側面もますます楽しみ。2015/06/04
honoka
43
アンジェロはやはりただのポヤヤンではなかった。アンジェロの母親すっごい美人だ。いやソコではなくて、どうやらジョヴァンニの側近になるらしい。最初の印象と全く異なるのがこのジョヴァンニだな。2016/06/27
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