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内容説明
「なんということだ」「この半島の要ともいえる支柱が、今まさに倒れようとしているのか」――1492年。チェーザレは本国スペインの歴史的勝利・レコンキスタの終結を祝うため花の都フィレンツェへと向かう。だが真の目的は、ロレンツォ・デ・メディチと彼の弟殺害の容疑者ラファエーレ・リアーリオとの同盟を成立させること。メディチ家を襲った悲劇から14年。かつての因縁が選ぶのは新たな平和か、混迷か? ルネッサンス史上最大のミステリー・パッツィ家の陰謀事件の真実を描き出す。500年間隠され続けた真の黒幕とは……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
72
ロレンツォ・デ・メディチの巻。圧倒的な政治的センスを持つ経済人で文化人。教皇丁のメインバンクとして、またルネサンスの守護者としても活躍していた。自分との利害から教皇への貸付を断ったために、教皇側はフィレンツェのメディチのライバル、パッツィ家を使いメディチの兄弟暗殺を図るが、ロレンツォは辛くも生き残る。その後、フィレンツェ市民を巻き込んで復讐を図るが、窮地に陥り、ナポリに乗り込んで三国同盟を成し遂げ教皇丁と対立していた。しかし、ボルジアの政敵ローヴェレはナポリを教皇側に引き込もうと画策する。2014/12/28
星落秋風五丈原
58
本作ではロレンツォ・デ・メディチが弟と共にパッツィ家に襲われた事件が伝聞で伝えられる。敵の教皇庁に出向いて死中に生を求めたロレンツォが、重病にかかっている。チェーザレやその父ロドリーゴ・ボルジアの目指す世界は、あくまでもロレンツォが生存してこそ成り立つものなのに、彼の衰えを身近で知ったチェーザレの動揺と、今のようではないメディチ家になることを見越した計画変更が、これからの物語の鍵になる。本巻をアンジェロの“卒業”と名付け祝福の言葉まで投げかけられている。ある種の卒業ではある。主人公なのにコメディパート。2018/12/28
吉田あや
54
首都グラナダが陥落し、長きにわたったレコンキスタ(国土回復運動)が終結。喜びも束の間、ナポリの裏切り、勢力を増すヴォナローラ、そして半島の要であり、平和の支柱と言えるロレンツォ・デ・メディチが病魔に蝕まれ今まさに倒れようと…。不穏な影をまといつつ、いよいよ時代は中世最大の転換期、1492年の幕開けへ。全てを束ねる権力の集中とは、ある者にとっては独裁であり、ある者にとっては英雄であり。いつの時代も思考も理想も人其々だからこそ理想郷は永遠に夢物語なんだろうなぁ…。2015/06/04
mocha
48
グラナダ王国陥落で、800年に渡るレコンキスタがついに終結。チェーザレは祝祭のためメディチ家を訪れる。ロレンツォ・デ・メディチがいかにしてフィレンツェを統治してきたか。今にも倒れようとするその主柱に、歴史のうねりを感じる。2021/01/21
honoka
43
チェーザレが父とジュリアのことを知る。アンジェロが男になった。ロレンツォ危ない。こんな感想しか書けない自分て…2016/06/27