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内容説明
朗読界の大舞台、「朗読の日」の出演者に選ばれるのは、ハナか満里子のどちらかひとり。選ぶのはハナの初恋の人、かもしれない折口柊二。
その結果は大きな転機をもたらし、ハナは、とある大きな決断を下すことに。ハナが目指す、新境地とは………!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やっぱり本が一番良い寺
76
ハナが折口先生と再会。そして「朗読の日」出演に折口が選んだのはハナではなく満里子。気丈に振る舞いながらも落ち込むハナは小学校の上級生・谷村と再会。路上ライブをやっている谷村をヒントに、路上朗読を計画するハナ。傷心のハナが思わず手に取り選んだ作品は芥川龍之介『トロッコ』。一人でやろうとするハナを陰に日なたに支える満里子達。そのハナの朗読は、作品とハナと芥川の人生が交錯する素晴らしいものであった…引込思案のハナの健気さが素晴らしい。巻末のおまけ漫画がほのぼのとして良い。すっかり夢中にさせられた。2014/12/20
wata
38
路上朗読。ハナさんの体験と「トロッコ」の少年の感情が重なって、ハナさんにしか出来ない朗読に。「泣いても仕方ないと思った。泣いてる場合ではないとも思った。」走りきればそれが自分の道に。2015/04/07
どあら
28
図書館で借りて読了。折口先生と会えて良かったね、ハナちゃん😉「トロッコ」行きはよいよい帰りは怖い…😥2022/06/28
マリリン
26
朗読に惹かれるきっかけになった小学校の時の教育実習生折口先生、上級生だった谷村との再会、職場の上司や同僚との関わり、「朗読会」での出来事から自分を見つめるハナ。朗読作品として選んだ『トロッコ』は芥川龍之介の思いを理解する事、作者が計算した視点の転換を理解する事に加え、必要なのは読む側の過去か。特に地の文の視点は興味深い。芥川龍之介と夏目漱石の関係...そうだったのか。芥川が向かった先が死であっても。その過程で書かれた作品が最も芥川らしいのではないかと感じた。本書の朗読原案者は東百道。朗読の世界に惹かれる。2020/07/07
くりり
26
芥川龍之介『トロッコ』落ち込みながらも一歩前へと踏み出し路上朗読を始めるハナ。自分の人生とダブらせる素晴らしい「トロッコ」だった。2015/03/21