内容説明
近代日本の歩みとともに大衆化した音楽は、十五年戦争期にどのように「戦争の手段」として活用され、人々に愛され親しまれたのか。戦時下の音楽界の組織化の実態、量産された「国民歌謡」や「国民合唱」、占領地で対外宣伝を担った音楽関係者たち、さらには戦後への継続や戦争責任までも射程に収め、近代日本の音楽史の空白を浮き彫りにする。
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目次
はじめに
第1章 音楽と総動員体制
1 近代日本の歩みと音楽
2 メディアと洋楽
第2章 音楽界の一元化――演奏家協会と日本音楽文化協会
1 一九三〇年代の音楽界
2 新体制の時代へ
3 一元化への動き
第3章 電波に乗った歌声
1 『国民歌謡』の始まりと普及
2 『われらのうた』から『国民合唱』へ
第4章 量産された「国民歌」――アジア・太平洋戦争期の楽曲募集
1 楽曲募集の変遷
2 アジア・太平洋戦争期の楽曲募集
3 日本音楽文化協会による楽曲募集
第5章 音楽の「大東亜共栄圏」
1 植民地統治における文化の活用
2 日本音楽文化協会の対外活動
3 音楽活動や言説にあらわれた「大東亜共栄圏」
第6章 「戦後」への射程
1 意識としての敗戦
2 戦後に継続する流れ
おわりに
人名索引
事項索引
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