戦時婦人雑誌の広告メディア論

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戦時婦人雑誌の広告メディア論

  • 著者名:石田あゆう
  • 価格 ¥3,740(本体¥3,400)
  • 青弓社(2023/06発売)
  • ポイント 34pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784787220592

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内容説明

戦前に100万部以上の発行部数を誇った「主婦之友」は、戦時下で商品と読者をどう結び付けたのか。プロパガンダ・広報・広告が交錯するなかで、「信頼」を基盤にして女性たちのネットワークを築き上げようとした戦時婦人雑誌の新たな一面を照らし出す。

目次

はじめに――問題の所在

第1章 婦人雑誌広告の〈信頼〉と視覚イメージの洗練
 1 読者のために――婦人雑誌と広告収入
 2 雑誌出版に向けて
 3 「一社一誌主義」宣言のPR効果

第2章 関東大震災以後の「主婦之友」
 1 被災のなかでの宣伝活動
 2 主婦之友社文化事業部の創設
 3 一般公募展への発展
 4 ビジュアルによって進んだ消費者向けメディア化
 5 作品紹介から流行案内へ

第3章 昭和前期の洋装普及と婦人雑誌
 1 婦人雑誌の広告媒体としての魅力
 2 彩られる婦人雑誌
 3 流行案内としての広告――色づく女性たち
 4 流行案内から更生服へ

第4章 化粧品広告メディアとしての戦時婦人雑誌
 1 戦時下の婦人雑誌に課された広告規制
 2 戦時下に模索される広告表現
 3 広告競争時代からの脱却

第5章 戦争時代の女性の理想美
 1 戦時の理想の女性像
 2 一九三〇年代の化粧品の消費状況
 3 転換期を迎えた化粧品広告
 4 「非常時」の「健康」美人広告をめぐって
 5 美装的白肌美人から、素肌的若肌美人へ

第6章 婦人雑誌メディアの危機管理対策
 1 戦時から戦後へ
 2 危機と対峙する婦人雑誌編集者
 3 一九四〇年代の出版活動の変化

おわりに

あとがき

索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

更紗蝦

14
広告の多さ、投稿欄による読者と雑誌の擬似的コミュニケーション、懸賞や付録による読者の獲得など、戦時中の婦人雑誌と現在の子供向け雑誌(学年誌やティーンズ誌)の共通点の多さが興味深いです。著者は『主婦之友』がいかに読者を大切にしていた雑誌か強調していますが、戦時中は「女は本なんか読まなくていい」「婦人雑誌なんか金の無駄遣いだ」という価値観の男性が相当な割合でいたはずなので、女性読者のニーズに合わせるよりも「妻が婦人雑誌を読んでいいかを判断する夫」の価値観に合わせていた可能性があったのではないでしょうか?2015/07/20

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