ＩＳ（１０）

著者名：六花チヨ【著】

講談社（2011/12発売）

• ISBN：9784063406702

内容説明

修学旅行の夜。クラスメイトの“残酷な思いつき”が、二人の仲を変えてしまう――!!　男女両方の器官を持って生まれた、IS（インターセクシャル）の春（ハル）。入学時は「女の制服」だったけど、いまや「男の制服」を着て、パティシエを目指す高校2年生。カミングアウト後の偏見や差別にさらされながらも、伊吹（いぶき）との仲を大切に育んでいた。そして時は、修学旅行。クラスの女子たちが“ほんの余興”感覚で、「伊吹との仲」を問い詰めて……!?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[匠]

伊吹の本気が嬉しい。周囲にも堂々とオープンになった彼らの影響を受けていく同級生達の変化も面白い。でも性分化疾患だけでなく、精神的には性同一性障害も併せ持ってしまってる春には新たな悩みが・・。恋愛してみると医師の診断なんかよりずっとよくわかるものだよね。相手が自分の中に女を求めてるように感じたり、相手といる時は無意識に女の子っぽくなってしまう自分に嫌悪感抱いて、自分の中の女性部分を否定したい気持ちもすごくよくわかる。確かに健康も恋愛も自分の性自認も全て満たすのはなかなか難しいよね。でもあと一息だよ、ホント。

2013/04/04

[明那]

平井ちゃんは馬鹿だ。元木君は凄くいい子だし、絶対幸せにしてくれるよ。寂しさを紛らわせなきゃってことは、不安にさせられてたって事でしょ、絶対元木君の方が…うわああん。元木君切なかった！そして、伊吹くん少し強くなりました、感動したよ！続き持ってないんだよ、くそう

2013/06/17

[kinoko]

3.5

2012/08/02

[日奈月 侑子]

あとがきのマダニの話が下手すると暫くトラウマになりそうです。　今回は修学旅行という事で、周囲の生徒達も浮き足立って、いつもより良くも悪くも行動力が上がっている巻です。…呼び出して晒し者にするのが本当に根性悪い…。でもその中でも、ちょっとは春達のことに「かっこいい」とか言ってくれる子も居たのが有り難い。こうやってじわじわと春の良さを解ってほしいなあ…。　個人的には大門君、お気に入りキャラです。　それから、伊吹がまた少し、男らしくなったというか、包容力が増したんではないかと思います。

[呉藍]

春は男子の制服を着ているから、もし本当に花畑で手を繋いでいたら……。同性愛への嫌悪感なんかも一手に引き受けるんだな、ＩＳの人たちは。

2010/04/13