ＩＳ（２）

著者名：六花チヨ【著】

講談社（2014/08発売）

• ISBN：9784063405217

内容説明

愛しき子、春（ハル）。性別、「IS（インターセクシャル）」――。「2000人に１人」という確率ながら、いまだ“知られざる性”、IS。デリケートに揺れる「心と身体」をみつめ、家族の絆（きずな）を問う、話題の感動ストーリー！　《CASE 3：春》　幸せいっぱいの出産を迎えた陽子たちに告げられたのは、赤ちゃんがISであるという事実……!!　医師から「性別の即決」「早期手術」「事実を隠すこと」を求められた新米パパ・ママの“決断”とは……!?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[匠]

１巻目ではヒロミの場合と竜馬の場合、２つのケースが描かれていたが、２巻目からラストまでは春という子が主人公になるらしい。春を生むまでの両親のこと、出産直後から始まった両親の葛藤と決断。当然、親の判断によってその子の人生は大きく変わると思うが、まだこの段階では医師の判断のほうが影響大きい。春は愛情溢れる両親の元、素直に育っているし環境的にかなり恵まれていると思う。幼稚園や小学校でのエピソードにはけっこう、「そうそうあったあった」って感じで笑いながら読めた。ありのままを受け入れる春とその家族の強さが清々しい。

2013/04/03

[月子]

三巻まで無料だったので。本人がというのもすごく大変だろうけど、母親はもっと辛いだろうな。自分だったらこんな優しくて強いお母さんにとてもじゃないけどなれない…。感動しました。

2014/09/14

[かおりんご]

漫画。１巻とはちがい、ある子の生まれたときから小学校高学年までを描いています。人としてすくすく育っているのがいい。色々な問題も春ちゃんらしさで、乗り越えられてよかったです。周りのサポートもいいんだろうな。今後はさらに難題が待っていそうですが、どうにか進んでいってもらえればと、涙ながらに読んでしまいました。

2017/08/09

[日奈月 侑子]

タロウさんのイケメン具合にとても癒されました。そしてお母さんが強い。…強いというか、真っ直ぐというか…甘いんじゃなくて、優しいですね。毎回毎回、一冊の間で私が泣く回数が半端じゃないです。　人間社会とは難しいもので、足並みをそろえていないと弾き出されてしまう。性別の問題に関して、やっぱりどうしても周囲の理解が必要になってくるんですね。…自分は、せめて、こういう方が居た際「自分も相手も潰れないような方向」に一緒に歩けるような人になれればと思います。　冬ちゃんに癒されました。みかんとか(笑

[ホレイシア]

生まれたとき性別がはっきりしない赤ちゃんが2000人に１人の確率で存在する。ちょっと衝撃ではないか。この２巻から「星野春」という人間の物語が始まるので、あえてここに書く。本当は医師である帚木氏の「インターセックス」に詳しいのだが、そちらは難しそうという方は、ぜひこちらを読んでほしい。私がこの問題にこだわるのは、「あんたは考え方が男だ」と言われること限りないからで、体がそうなら、もしかしたら脳だってそういうことがあるかもしれないと思うからである。

2008/05/03