内容説明
京の邸に迎えられ匂宮の子を宿した中の君は、亡き大君の面影を求める薫の横恋慕に悩み、異母妹・浮舟を勧める。今上帝の女二の宮と結婚しながら心満たされない薫は、匂宮に迫られ身を隠した浮舟のもとを訪れ、宇治へと連れ去ってしまう。新ヒロイン浮舟の登場で「宇治十帖」はいよいよ佳境へ。第9巻は、早蕨、宿木、東屋を収録。
目次
早蕨
宿木
東屋
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
71
早蕨から東屋までがおさめられています。宇治十条は本当に紫式部が描いたのかと思わされる表情を見せてきます。薫も匂宮など情けない男たちのように描かれるのが何とも言えません。女の君たちはどう思っていたのか気になるところですね。次巻で最後。クライマックスはどう描かれるのでしょう。2019/03/29
ちゃいろ子
32
ぼんやりと話の筋しか追えていない私に、巻末の瀬戸内寂聴先生が、とてもとてもわかりやすく楽しく解説してくださり、且つ紫式部の偉大さを伝えてくれる。 ほぅーーーー!! はぁーーーー!!と 感心、感動する。 ありがとうございます。 長い旅も次で最終巻。 2024/09/07
しんすけ
21
早蕨、宿木、東屋の、三帖が所収されている。 宿木では浮舟が登場する。 浮舟は源氏物語の中では、ぼくが一番愛してやまない女だ。 可憐すぎる。いや痛ましすぎるからだ。 紫の上以上に。 だが浮舟については次巻を読了した時点で書くことにする。 『源氏物語』の幕を閉じる女として「浮舟」ほど象徴的なものはないとさえ想うからだ。 今回は、巻八の続きのようなことを少しだけ書く。 ジッドは宇治十帖を読んでいたと思う。 だから『狭き門』が書けたのだ。 2022/07/31
無花果
20
薫は生真面目な気質のせいもあるのか大君をなかなか忘れられないんだね。一途というか、女々しい。だけど帝の要望で女二宮と結婚するのか・・・。そうしたら大君にそっくりな浮舟を垣間見てひかれるんだよね。なかなかタイミングが上手くいかないよね。と思ってたら、薫と浮舟と結ばれるんだね。大君と浮舟は似ていても別人なのに・・・私が浮舟の立場だったら、嫌だな。2013/09/08
のらぞー
11
最近知ったのだけど、人って悩むようにできてるらしい。なんかね。わざわざ悩みの種を探し出したり思い出したりして、それをずっと大事に抱えて想い悩んでしまうそうで、絶世の美女でも石油王でも世界一のサッカー選手でもきっと悩でるらしい。まぁ…この本を読むとそれが良くわかる。千年前からみんなずっと悩んでたのね。誰もがその血を引き継いでると思うとDNEに「悩みたまえ」って深く刻まれてそう。どうせ悩むんだったらとてつもなくデカい悩みがいいような気がしてきた。それって一体なんだ?めちゃデカい悩み?今それを悩み始めたところ。2023/06/08
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