内容説明
全力傾注のライフワーク。原作に忠実に、美しい現代日本語でつづる源氏物語現代語訳の決定版。帝に熱愛された桐壺の更衣の悲劇的な死と残された幼い皇子。皇子は源氏姓を賜り、やがて意に染まぬ結婚。少年期を過ぎて、近衛の中将の身分を得た光源氏のさまざまな女性達との愛の遍歴。第1巻は、桐壺・帚木・空蝉・夕顔・若紫を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
254
与謝野晶子訳は読んだことがあるんですけど、寂聴さん訳は分かりやすい。和歌の現代語訳もあって、そのお洒落さや絶妙さもよく分かります。この巻では、光源氏が自らも認めるプレイボーイぶりやら、雨夜の品定めやら、若さゆえのスケベ心溢れる姿を楽しめます。良いことばかり書いていると、物語がいかにも作り事だって言われるから、仕方なくぶっちゃけちゃいましたみたいに、紫式部も書いてます。そして、すでに明石の君の噂話が出て伏線が張られるなど、エンタメ性がスゴいです。2022/07/31
アキ
96
車の中で朗読のCDを流して聞き、それから読むととても良くわかる。巻一では「桐壺」から「若紫」まで。雨夜の品定めから、空蝉、夕顔、若紫と次々に女性が登場し、光源氏との男女の仲が著される。源氏の君にとって追いかけたくなる女とは、なかなかなびかなかったものであり、藤壺の宮への恋慕も幼くして死んだ母・桐壺の更衣への喪失感から来ているとしたら、光源氏の宿痾は、桐壺帝の更衣への執着に序を発すると言えるのだろうか。瀬戸内寂聴の訳はとても読みやすく、格調も高い。「空蝉の羽におく露の木がくれて しのびしのびに濡るる袖かな」2025/03/06
優希
86
丁寧な言葉でつづられているので、優雅な雰囲気を感じました。「若紫」までの物語までということもあり、まだ物語は序章だと思います。所々に出てくる和歌が美しい。光源氏がすぐ恋を演じてしまうのが気になります。それでも、落ち着いた雰囲気が流れていて続きが読みたくなりますね。2019/03/27
とも
85
今年の1冊目。 言葉を調べながらで時間がかかった。 さすがに読み継がれているだけあって、すごいと思う。 ゆっくり10巻まで読んでいこう。2022/01/01
nonpono
84
源氏物語を専門とするある先生が、なんで、こんなに売れるんだろうと怒っていたのを聞いた。瀬戸内晴美で先生を知ったファン、瀬戸内寂聴で先生を知ったファン、テレビで先生を知ったファン。先生は、デビューから亡くなるまでベストセラー作家なんだ。小説、エッセイ、対談、伊藤野枝を始めとするノンフィクション、すこぶる面白い。生き様に賛否両論はあるだろうが、だからこそ、作家、そう昭和の作家なんだ。昔、岩手の先生のお寺で先生の講話を聞けるバスツアーが定期的にあった。大人気だった。躊躇した自分に今、死ぬほど後悔しているんだ。2026/05/01
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