講談社文庫<br> 源氏物語 巻四

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講談社文庫
源氏物語 巻四

  • 著者名:瀬戸内寂聴【訳】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 講談社(2014/12発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062757010

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内容説明

明石の君母子の哀切な子別れ。最愛の人藤壺の宮の崩御。長男夕霧の大学入学と幼い初恋。亡き恋人夕顔の娘、玉鬘がたどる波瀾の運命。広大な自邸・六条の院に愛する女君たちを住まわせ、栄華をきわめた源氏31歳から36歳までを描く。第4巻は、薄雲・朝顔・乙女・玉鬘・初音・胡蝶を収録。

目次

薄雲
朝顔
乙女
玉鬘
初音
胡蝶

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

73
薄雲から蝴蝶までになります。夕霧の登場により、単なる恋愛物語の色彩は薄れてきたように思えます。男女関係が前面に出やすい物語でしたが、権力争いなどの政治的側面も見えました。光源氏の年齢もあるからかもしれません。太政大臣となった光源氏の栄華が見え始めました。2019/03/28

たーぼー

45
藤壺は死を前にしても取り乱さない姿が凛として格好いいのだけど、そのフィクサーぶりや達観めいたところは、この物語の中では異質というか近寄りがたい存在に私は感じた。紫の上好きとしては彼女の嫉妬と母性とエロスを見た巻であり、こちらの理想が一致したり、外されたり意外性のある行動も取るから楽しいのである。源氏は太政大臣に昇進するものの政治の実権は内大臣に譲り、自らは「六条の院」なる一大ハーレムの造営に奔走。なんとも豪勢で優雅な男だが、太政大臣ともあろう御方がこれで良いのだろうか(笑)そして玉鬘登場。新たな波乱の予感2015/11/18

ちゃいろ子

39
薄雲は悲しくもあり、陰謀渦巻く恐ろしいお話でもあり。恋多き男でありつつもちゃーんと自身の身の振り方、政治的な事にも頭がまわっていて、明石の君が生んだ可愛い娘の将来の使い道にも頭がまわる。雅やかな世界の中に潜む権謀術に震える。現代の感覚で読んではいけないと知りつつも、大切な子どもから離される生みの親と、恋敵の子どもを育てなさいと言われる正妻(ではないけど)、、想像するだけで苦しくなる。また一方では藤壺と源氏が必死に隠し守ってきた出生の秘密が冷泉帝に知られてしまったり。怖いよ怖いよ源氏物語、、、紫式部、、2024/03/10

瑪瑙(サードニックス)

25
今まで読んできた中でこの巻が一番興味深く読めた。光源氏の傲慢さや紫の上の気持ちを思いやることの出来ない所や女癖の悪さは相変わらず。ただ、どの女性たちにも生活に困らないように気配りが出来るのは、男の責任の取り方と言えなくもない。そして都と地方の格差やそれをバカにする感じがなんとなくしんどい。身分差別が甚だしい。そういう時代だったのだろう。やがて武士が台頭してくるまでは、自分たち貴族の優雅な生活が一番と思っていたのだろう。2024/11/29

しんすけ

19
薄雲から胡蝶まで六帖を所収。薄雲、乙女、玉鬘の三帖のみに言及する。 まず薄雲。涙が流れてならない帖だ。光は明石に産ませた女の子を、引き取り紫に養育させる。明石は血を分けた娘を奪われ、紫は夫が愛人に産ませた子を育てるわけだ。なんとも理不尽ではある。母親も一緒に来るものと思っている女の子は車の中から「お母ちゃまもお乗りなちゃい」と明石の袖を引っ張る。悲しさに明石は詩う。「末遠き双葉の松に引き別れ いつか小高きかげをみるべき」 寂聴も「娘の将来よりも自分の地位や権力の安定を望んでいる男の野心と利己心」と言及。2022/01/15

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