内容説明
テレオの村を後にしたロレンスとホロは、ホロの伝承が直接残るという町・レノスを訪れる。 ホロはのんびりとヨイツの手がかりを探したがるが、ロレンスは商売への好奇心を拭えないでいた。 そんな中、ロレンスは宿屋で出会った商人から大きな儲け話を持ちかけられる。 それにはホロの協力が必要不可欠だった。 しかし、その商売の方法がとんでもないもので――。 毛皮と材木の町・レノスを舞台に、2人の関係に大きな転機が訪れる!? ますます絶好調のエポックファンタジー・第5弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
葉月雫
8
一部文脈的におかしな箇所があったがそれ以外は大変満足の巻。ただこのホロの恋愛観ってラノベ読む層に刺さるのか?正直一番共感できそうなのは40~50代辺りだと思うわwこの内容ならシリーズの最後くらいに持ってきたほうが魅力が増したかも。私も再読してみてより良さが分かった感じなので再読するならいくらか寝かせてからがいいでしょう。まるでワインのような物語。 オススメ度:★★★★2016/11/15
トモキオ
0
前の4冊と比べると穏やかに話が進んでいく今作。だがやはりどんでん返しが後半にありました。このボリュームで最後までいけるのか?と思いつつページをめくっていたらいきなり終了しました(電子書籍につき唐突)。どうやら次にもまたがるみたい。ホロの恋愛観?はなんとなくわかるなーって気がします。付き合うまでの気持ちでいたいってやつに似てるなーと(ちがいますかね?)。取引のきな臭さに気づいたロレンスは担保にしていたホロを取り戻しますが果たしてその先は、という続きも楽しみです。あと会話の裏を読むのも楽しい作品ですね。2017/06/25
N(仮)
0
☆☆☆☆
東山ききん☆
0
狼と香辛料をシリーズ単位で見たとき、やはりここが運命の分岐点となるように思う。幸福追求にはゴールを定める必要がなく、「死」で幕を閉じるのは必然。今巻登場の女商人エーブは自他の命すら賭けに出してしまうから、彼女の欲望に終わりも際限もない。しかし、人より遥かに永い寿命を持つ賢狼ホロの意見は違う。楽しいときがいつか想い出になることを怖れ、楽しいうちに終わらせようとする。対称的な二人の意見に晒されたロレンスは、しかし、幸せが続くことを「期待」しホロに寄り添う選択をする。だからこの物語はいつかロレンスの死で終わる。2019/03/30