内容説明
権利の都合上、紙版と内容が一部異なる部分がございます。
気鋭の脳科学者が挑む「音楽とは何か?」。知的刺激に満ちた音楽理論書。・脳科学者が音楽のしくみ・存在意義を科学的に掘り下げる。・音楽家・音大生他、音楽を愛する全ての人に。・「音階/音律の成り立ちに関して、本書がもっとも理にかなって分かりやすい」(ピアニスト・角野隼斗氏推薦)。「音楽の仕組みや存在意義に根本から科学的にアプローチした本書は、多くの演奏家にとっても気づきの多い内容だと思う。音階/音律の成り立ちに関して沢山本を読んだが、本書がもっとも理にかなって分かりやすい。脳科学的な「緊張と弛緩」の話は、全ての時間芸術において成り立つと思う」(ピアニスト角野隼斗氏推薦文より)。 脳科学者が挑む、音楽とは何か? 耳の構造から音を読み解き、なぜドレミ音階なのかを経て、音楽の誕生を考察。物理学、心理学、脳科学的視点から重層的に「音楽」を探求する流れは、知的刺激に満ちて感動的。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ジョンノレン
48
音楽を物理学的側面と同時に心理学・脳科学的に捉え双方ともメカニズムを含め精緻に深掘りした内容。音波の最小単位はサイン波で、一般音(複合音)はフーリエ変換でサイン波に分解され成分はスペクトルに反映される。耳では生音波が符号化され神経細胞に伝達後脳幹、中脳、視床を経て大脳に到達した段階での情報はノイズにしか見えない。実音楽検証フェーズではモーツァルトの弦四「不協和音」とプロコ「ロメジュリ」とビートルズの「ハードデイズナイト」対比などあり楽しい。脳に音楽野はないが失語症ならぬ失音楽の症例あり、ラヴェルも。2025/09/03
taku
15
「物理現象としての音波」と「感覚としての音」を根底から区別して、音楽を考えるのが本書の特徴との表明に期待が高まった。様々に論じている。音、音階、ドレミの誕生を、耳のしくみと心理学で。音楽理論を緊張と弛緩で。脳科学から、言語との比較を交えて。音楽通論を除けば、知っている事とは別の知見から捉えられるが、もっと「脳と音楽」の部分を深く知りたくなる。「音楽は、音楽そのものとしか言いようがない」と本書を締める。そう、音楽以外の方法で音楽を完璧に表現するのは困難。2025/09/11
ムーミン2号
7
音楽の理論はさっぱりわからないし、和音はもとより和声楽などもチンプンカンプンなので、わりとそこらあたりをやさしく解説してくれていて、一応ついていけた。音楽とは何かの結論は「言葉で表せない何かを伝えるもの」だということだ。音楽が「弛緩」と「緊張」から成り、その緊張を生むために作曲家たちは様々に工夫し、時には冒険し、反発されながらもそれが後には音楽理論へと昇華されていったらしい、ということは分かった。これからは「弛緩」と「緊張」に気を付けながら音楽を聴いていってみようと思う。2025/08/10
ソバージュ
4
図書館本。音波が耳に届き、脳の働きで音になり変化したものが音楽。演奏者の発する音が運ぶ情報により、聴き手に緊張や弛緩の心の動きを起こすことにより音楽になるとのことで、音波と音、耳のしくみ、音階、ドレミ、音楽理論や音楽史、和声楽、学識論、脳科学について論じられる。序盤は数学的で何度寝落ちしたことか。音階から終盤は興味深く一気読みでした。2025/07/13
マウンテンゴリラ
2
脳科学に関しても音楽に関しても、全くの素人の私であるが、その私にとって、音というのは空気の振動という、初歩的、客観的、偏見的知識を出ることは無かったと言える。そしてその振動ということに関しても、波動としての音の大きさ(振幅)と高さ(周波数)によって定義づけられるものという拙く無味乾燥な知識しかもっていなかった。それ故、音楽が生み出す哀しみや喜び、そして感動といったものと、音というものの定義的理解には何の接点もなく、またそれについて深く考えることもなかった。本書によって、音楽の要素としての音には、→(2)2025/07/20
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