内容説明
絵の見方が変わる!東京藝大の授業から生まれた型破りな美学の入門書。絵を見るとはどういうことなのか? 絵を見る人は何を見ているのか?その人の中では何が起こっているのか?――美や芸術についての哲学的な問いを扱う学問が美学です。本書は、東京藝術大学ではじめて美学に触れる学生を対象とした授業のうち、20世紀フランスの思想家を取り上げた回を選び、その絵画論をわかりやすい図解と実際の芸術作品を使って紹介します。「絵を見ること」の意味をじっくり考え、絵画の見方が変わる一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
夏
28
東京藝大の教授による、美学についてのお話。美学とは、美しさや芸術について考える哲学である。本書では6人の美学者の絵画論が紹介されている。絵を見るのは好きなのだが、哲学的な観点から絵を見たことがなかったので、この本の一つ一つが新しい発見になった。東京藝大の学生は一年生のうちにこの授業を受講するそうで、羨ましい。わたしも一緒にこの授業を受けたい気持ちになる。本書ではマルディネなど日本語訳のない美学者も取り上げられている。本書でしか知ることのできない美学者がいるということだけでも、この本は一読の価値がある。2024/09/26
しーふぉ
21
美学とは、美しさや芸術について考える哲学。絵を見るとは絵の具を見る訳ではない。難しくて良く分からなかったが、こういう学問があって芸術があるのか。2025/03/01
koke
16
フランスの現象学的美学に特化した珍しい美学入門書。メルロ=ポンティ、デュフレンヌ、マルディネの章のみ読了。フランス語がほぼ読めないので大変ありがたい。芸術は科学的世界像以前の身体的・感覚的なものを回復させる、という方向性がしっかり共有されていて印象深かった。次はぜひマルディネの翻訳をお願いします。2024/07/27
mikio
12
フランスを代表する6人の哲学者による絵画論。「現代の芸術の抽象は現代の人間のその世界の知性化、機械化からリズムによって我々を救い出そうという一つの試みである。」(マルディネ)「世界を退ける事によって抽象絵画は、その新たな逆説的な目的を自らに課していた。すなわち見えないものである。この世界が脇によけられ、暗黙のうちに抽象絵画によって軽視されるようになった今、抽象絵画はそれを新しくかつ未知の深さにおいて再び見出すのである。」(アンリ)抽象絵画への向き合い方がわかった気がする。絵を体験する。おぼえておきたい。2024/08/24
sakanarui2
5
20世紀フランスの思想家の絵画論を紹介している美学の入門書。絵画の鑑賞とはどういうことなのか考えたくて。 例や図解をたくさん使ってかなり噛み砕き、それぞれの思想家の論を対比させたりしてすごくわかりやすくかいつまんで親切に書いてくれているのだろうな…と思いつつ。抽象的な話が続くのでそれなりに難しくて、ぼんやり読んでいると目が滑って滑って、いつのまにか寝落ちしていたり。なるほどーと思った箇所は多々あった気がするのだけど、読み終わったら全て忘れていた。 時間を空けてもう一度読んでみようかな。2025/07/26
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