内容説明
日本語ってこんなに奥が深くて面白い!実際の調査データに基づいた、目からウロコの日本語エッセイ!・グラフ多数掲載!NHKならではの徹底した調査データに基づき、“本当に使われている日本語”を読み解く・敬語・用字用語・語彙・文法など、バラエティに富んだ切り口!軽妙な文章で読ませる!・著者は「ラジオ深夜便」にコーナーを持つ、NHK放送文化研究所の主任研究員。『三省堂国語辞典』の編著者のひとりでもある。実際の調査データに基づいた、目からウロコの日本語エッセイ。たとえば、「週末」といったとき、金曜日が含まれるのかどうか、カレー好きを「辛党」と言っていいのか、実は、世代によって解釈が違うのです(答えは本書にて)。ひと目でわかるグラフも満載。敬語・用字用語・語彙・文法など、バラエティに富んだ切り口で言葉に迫る。日本語ってこんなに奥が深くて面白い!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りょうけん
11
<傲> 僕はまず「あとがき」から読む事が多い。本書の あとがき には ”主に若者が使っている変な日本語” について『僕(筆者)は別にそれが間違っていると断定している訳ではない。統計的傾向を示すことで伝統的日本語との比較をして その言葉の本質を解き明かしたいんだ・・・』などという主旨のことが書いてある。 2023/08/30
hitomi
11
図書館の新刊コーナーから。著者はNHKの研究員。さまざまな調査結果をもとに、現代日本のことばの「相場」が紹介されています。「はじめに」に、ことばづかいの正しさは場面や地域、年代で変わってくるので、非難するのではなく寛容な気持ちでお互いを理解しあおう、と書いてあります。どちらの言い方が正しいかきっちりと正解を示すのは難しく、著者も言うようにグレーゾーンが多いなあと思います。調査結果を見ると、年代間の差が大きい印象を受けました。そしてやっぱり敬語は難しいですね。勉強になりました。2023/05/31
ぬらりひょん
10
「〜させていただきます」の濫用を気持ち悪いなぁと思っていました(『ゆる言語学ラジオ』でタイムリーな番組があり、そこは解決済み)。これを読むとそう言えばこの言い回しも最近よく聞くというものがゴロゴロ。「改札らへんで待ってまーす」や「おいしくて、なんなら毎日食べてます」など。多少違和感があっても聞き流していました。ところで西日本では「からい」がしょっぱい味のことを指すとあり、びっくりしました。そう言われたら「塩辛い」とか「唐辛子辛い」も「辛い」と言い、しょっぱいとは言わない。(広島出身です)初めて気づきました2023/07/02
ときわ
10
この言葉遣いは正しいとか間違っているとかの議論はよく目にする。それとはまったく違うスタンスで語られていて、とても面白く読んだ。元になっているのがNHKの調査だと根拠を明かしている。ある人のなんとなくの雰囲気で言っているのではないのが良かった。棒グラフに比べ折れ線グラフの方が分かりやすかったので、全部折れ線グラフにして欲しかった。右肩上がり、右肩下がりが多い中で、時々20代、30代に目立つ山や谷折れがあり気になった。その折れのまま推移するのか、いずれなだらかになるのか10年後、20年後の追跡調査を望みたい。2023/06/29
a.i
5
★★★★普段から気になっている言葉づかいがたくさん出てきて面白かった。本来の使い方ではないものを頑なに認めない人にはなりたくないけど、中にはどうしても受け入れがたいものもある。 ちょっと涙が出ただけで「号泣」と書く最近のネット記事も嫌だし、「味わわせる」より「味あわせる」を支持する意見のほうがやや多くなっているという衝撃の事実も受け入れられないなー。 若い子の、使うべきではない場面でやたら出てくる「ありがとうございます」も嫌なのに、そのうち主流になってきたらどうしよう。 モヤモヤ……2025/08/15