内容説明
孫堅軍が北上して、董卓軍との戦端をいよいよ開く。奇抜で効果的な計略を進言、その策が次々と功を奏することで父・孫堅に認められていく周瑜。そんな周瑜に対して複雑な気持ちを抱きつつも、嫉妬の気持ちを飲み込んで少しずつ成長していく孫策。そんな中、陣内には孫堅の命を狙う敵方の暗殺者がまぎれこんでいた…。孫策と周瑜は陰謀を阻止できるのか? 若き孫策と周瑜の友情と成長の物語。すでに彼らの未来を知っているからこそ突き刺さる、さわやかだがせつなくもあるスピンオフ初陣編後編!
目次
序
荊州陥落
書簡
使者
匕首
南陽攻略
蜂
送別の宴
終章
東呉夜話 第四夜――弐
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Zann
36
★★★★☆まず、董卓の『蜂』は誰なんだ、が気になって仕方がない一冊。鷹揚でそれでいて目端が利く孫堅、あけっぴろげで全力で真っ直ぐだからこそ人を魅了する孫策、臆病とも取られかねない慎重さと圧倒的な知力と洞察力を持つ周瑜。その他にもそれぞれの魅力を放つ武将達がいる孫軍に紛れ込む蜂。読みながら孫軍の戦歴に一喜一憂しながらも不安がつきまとい、一気読みしてしまう。初陣から一皮も二皮も向けた孫策の凛々しさも堪らない。訪れる未来を知っているだけに、だからこそ、切り取られたこの場面が輝いて見えた。(19)2019/01/27
星落秋風五丈原
3
若いながらも怜悧な周瑜とツンデレな孫策2006/07/23
あも
2
孫堅軍がいよいよ北上して、董卓軍との戦端を開く。上巻で登場したオリキャラの李昂の抱えていたモノが現われて波紋を起こす。また、誰よりも敬愛する父に認められたいと願う孫策が、その隣にあって次々と奇抜かつ効果的な計略を進言することでその父に認められていく親友・周瑜への嫉妬を飲み込み成長していくというもう一つの軸も良い。正史に依拠した戦争描写もレベルが高いが英雄達の青少年期の葛藤を描いているのは本作ならでは。が、それよりかつて公仇称がここまでフィーチャーされた三国史作品はなく、今後も2度とないであろうレア小説。笑2016/06/01
はじめ
1
孫策がちょっとずつ成長している。周瑜の回復を待ち続ける孫策が健気で痛々しくて、本当にご馳走様です。断金はもちろん、その他のキャラがとても魅力的2014/05/14
小鳥遊
1
若い周瑜の頭脳炸裂! 楽しかった。 やっぱり孫策と周瑜じゃなきゃダメですねー!2014/02/19