内容説明
14歳の孫策は近ごろ、親友・周瑜の姉・蓮(17歳)を前にすると緊張してしまうのだった。ある日、孫策と周瑜は城市を騒がせている野盗退治に乗り出す。そんな折、蓮が遠方へ出ることに…。二世紀も終わり近く。中国を長く支配していた漢室という国家は熟れすぎた果実のように崩れ落ちていた。政治は混乱の極みに達し、各地で犯罪が多発、一つの時代が緩やかにそして確かに終焉へと向かいつつあった時代に生を得た少年たちが、まだ自分の未来を知らない時の物語。かぜ江シリーズ番外編第3弾! 孫策の初恋の行方は?
目次
朝の情景
昼下がりの出来事
なりゆき
城市で
偵察
道行きにて
許家攻略作戦
嫁ぐ日
東呉夜話 第五夜――参
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はじめ
2
蓮という少女が、周瑜にとって、孫策にとって、どれだけ大切で、どれだけ心を揺さぶられる存在であるのか。前作に引き続き、少年らしい爽やかで甘酸っぱい恋のお話でした2014/06/18
あも
1
かぜ江シリーズ番外編第3弾。時間軸は前作『華の名前』の直後。今度は孫策の淡い初恋(周瑜の姉である蓮に対するもの)が破れる話。蓮が賊にさらわれ、孫策・周瑜と愉快な仲間達が救出大作戦。蓮が嫁ぐことになっては傷心の孫策が、最後に彼女を救うという事件を通じて心に踏ん切りをつけ、また一つ成長していく。ジュブナイルとしてはよく出来た話ではあるけど、やっぱり読みたいのは歴史小説と思うと少年時代の話には物足りなさが残る。本初も本当にシリーズファン向けとしか言い様がない一冊。愉快な仲間達がもう少しキャラ立ってれば良かった。2016/06/03
まごたく
0
なんか切ない。2016/05/22
みや
0
☆☆☆2006/09/03
琴
0
孫策&周瑜 14才。本編とは逸れた「挿話」。内容は、仲間たち(同じ年頃の少年10人)と野盗退治。 周瑜の姉、蓮の丹桂の簪(かんざし)のエピソードも、ほんの少しあり。 ツンデレ周忠(周瑜の従父)も登場。 "あとがき" に、"もーちょい『舒県少年探偵団の大活躍!』にしたかったよなー" "せっかく“タメ友”が わらわら出てきたんだから" とある。2013/10/30