内容説明
華北に拠点をおく曹操は、漢室の後ろ盾を得て、周辺地域を征服し、その矛先を南に向けようとしていた。劉備に同盟を持ちかけられた東呉の孫権軍は、ついに曹操軍と戦うことに(赤壁の戦い)。しかし内部では、劉表のもとから孫軍に寝返った武将、甘寧と、亡父の代から孫家につかえ、その甘寧に父を殺されたことを知った凌統との激しい確執が……。相変わらず言葉足らずな総司令官の周瑜。だが、周瑜は兵力の違いにも関わらず善戦し、曹操軍を緒戦で打ち破った。しかし、大兵力を擁する曹操軍は持久戦に持ち込み、戦況は膠着状態に陥る。戦国の世を生きる男たちの熱い友情物語!
目次
序
始動
北の龍、地中の蛟
錯綜する思い
陸口
策
宴の夜
波紋
戦端
東呉夜話 第二夜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はな
29
待ってましたー!ついに開戦。かつて自分の父親を殺した甘寧を激しく憎む凌統。この二人の確執をメインに進んで行く。あとがきにもあったけど、周瑜がもっと早くきちんと言ってあげてたらあんな事にならなかっただろうに!いつも大事なことを言ってくれない笑。でも時折一人になり、孫策を想う姿にはグッときた。呂蒙が成長しつつも相変わらずのワンコで可愛くて、出てくると癒される。まずは曹操軍を退かせる事に成功し、甘寧と凌統の関係もほんの少し緩和された様子。しかし持久戦へ突入。どうなるのー!2018/06/30
更紗
10
毎回、先が気になる展開になっております。読みやすいので、すらすら読めるのがいいですね。2013/11/23
だてこ
7
赤壁の戦い開戦!今回は甘寧と凌統の確執がメイン。陸遜もたくさん出てきてくれて嬉しい!持久戦を仕掛けてきた曹軍にどう対抗するか?次巻へつづく。2022/03/31
あも
3
赤壁の戦い、開戦。相変わらず言葉足らずな朝香版の周瑜。総司令官の彼がちゃんと説明してくれないせいで、無駄な確執が…。本書は元仇敵の部下であり、現在は自軍に投降してきた甘寧を戦に必要な武将として重用するも、敵であった頃に甘寧に父を殺され、仇と思い定める凌統の煩悶がメインの見所のひとつか。初戦の大勝利に、色々あって二人の関係もなんとか解消していくか?と言ったところで曹操が持久戦を決意し、事態はいっそう困難なものへ。呂蒙が成長したなぁとか、挿画のそばかす凌統がイメージと違って面白いとか色々思いつつ、次巻へ続く。2016/06/06
星落秋風五丈原
3
朝香三国志。曹操との長い闘いの幕開け。2001/02/12