内容説明
日本においても増加傾向にある無痛分娩。一方で、「出産に伴う痛み」を回避することへの忌避、「自然」な出産をよしとする価値観は根強く存在します。無痛分娩に向けられるまなざしは、出産の痛みに対する日本人の考え方や文化を映し出しているともいえます。本書では、著者の研究成果をもとに、さまざまな立場の当事者の言説も織り交ぜつつ、無痛分娩の現場を丁寧に描き出すことで、それらを読み解くとともに、これからの医療やケア、家族のあり方などを考察します。医療がご専門でない方にもおすすめです。
目次
日本における無痛分娩の歴史と現状
さまざまな立場にある当事者の言説
無痛分娩――助産師はいかにかかわるべきか
【コラム】医学と宗教の抵抗――人の「痛みから解放されたい」欲求の勝利/無痛分娩における産婦の新たな主体性の立ち上がり――助産師の価値観とのズレ/無痛分娩看護マニュアル―無痛分娩における助産は看護に包含されうるのか/パルトグラムの活用――「無痛分娩の多職種連携」をかたちにしてみませんか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つねき
3
無痛分娩について中立的な立場でさまざまな角度から考察している本です。私自身もどちらかと言えば「痛みを乗り越えてこそ出産」という無痛分娩に消極的な方ですが、無痛分娩を選んだ人たちは痛みを和らげるだけでなく分娩経過の中で自身の主体性を望んでいた等新しい考え方と出会えました。最後の章で、無痛分娩に置いては助産ではなく看護を求めているかのような風潮を取り上げており、自分は看護師ながらとても興味深かったです。必死に学び助産師になった同級生たちは、この問題をどう受け止めているのか聞いてみたいところ。2019/10/27
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