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内容説明
昭和20年3月19日。「剣部隊」こと第343海軍航空隊の初陣である「松山空戦」が終結した。初陣ながら物量に勝る米軍相手に、勝利と言っていい戦果を上げ、部隊の士気は高まっていく。だが、戦争のせいで人間から人の心が失われていく光景を目にした戦闘三〇一隊長の菅野直にとって、「松山空戦」は戦争の恐怖を初めて知った戦いでもあった。
そして、月が変って4月。「剣部隊」に特攻の要請が下されようとしていた――
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
57
菅野大尉が今治に落下傘で不時着した時に見た市民の憎悪に溢れた目つき。日本兵も米兵も区別がつかなくなるほどの狂気を人の中に生む戦争のおっかなさ。343空は相変わらず強くて勇ましく頼もしい部隊なのに、日本は真反対に特攻を進め、大和も沈没。343も特攻隊員にしようとする国の動きがとても辛かった。当時大和特攻の衝撃は大きかったにも関わらず、新聞はたった一行の掲載だったとは。松山基地で最後かと思っていたけれど343は鹿屋にも行ったのか。宇垣纏と源田実の対立、これから鹿屋での343の活躍等次巻が待ち遠しい。2022/06/06
毎日が日曜日
3
⭐️⭐️⭐️2022/05/23