内容説明
都会の怪異、お盆の出来事、幽霊トンネル、釣りの話。日常に潜む、本当にあったことを集めた生の恐怖の世界をお届けします。著者の「体験者の恐怖をできるだけ脚色せずに記録することが目的」という言葉通り、本書に綴られたことはすべて真実です。シリーズもいよいよ第十夜に突入。死者たちの言葉にあなたも耳を傾けてみませんか……?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
145
平谷美樹さんと書いて「みき」ではなく「よしき」と読む男性作家さんですね。日本語の名前は本当にややこしくて先入観で判断するのは駄目ですね。本書に共著者の岡本美月さんのプロフィールが書かれていないのは不満ですね。本シリーズの特長は淡々とした筆致の中にさらりと怪異を書く事でリアリティーを出されていますね。水子で生まれて来なかった女の子が母親の中絶を恨み意識不明の重体で生死の境を彷徨うヒロインを死に誘おうとした時に、遠い昔に死んだ実家で飼っていた柴犬とシーズー犬が足を咥えて引き留めて助ける話に深く感動しましたね。2020/05/19
HANA
10
実話怪談としては初めて東日本大震災に真っ直ぐ向き合っている。個人的には不思議系ややさしい実話怪談は嫌いなのであるが、ここではむしろそれでなければとても読めなかった。「不謹慎という言葉で縛ろうとしているのは、災禍の外にいる人々が多い」という言葉、当事者の口から語られると実に重い。2011/07/27
百太
8
“東日本大震災に関わって”が怖くない話だったのでよかった。2015/02/18
ひなにゃんこ
6
★3.5 『新耳袋』と似たようなスタイルの、実録怪談集。いたずらに怖がらせようとしていないところも『新耳袋』同様でいい。今年7月に刊行された本書には、著者自身も体験した、東日本大震災の前後に起きた怪異も収録されている。予兆であったり、あの世からの警告や加護めいたことだったり、それらは恐ろしい話というよりも、体験者の一人が「あの世の者も、必死で我々を護ろうとしている」と感じたように、心を慰められたり、切なくなったりする話だった。 →以下ちょっと無粋でネタバレ?な話→2011/10/31
Kavi
6
平谷美樹の今年の新作。東北出身の作家だから、躊躇なく東日本大震災に関わるエピソードを収録している。ココに書かれている大震災の出来事は、怖い怪談でなく、地震の予兆であったり、死者からの別れの挨拶であったり、ホロリとするエピソードが多い。体験者の言葉でとても心に残る言葉がある。「あの世の者も、必死で我々を護ろうとしている」。今回は、怖い怪談よりも、人や霊の優しい気持ちが伝わる本となっている。2011/08/02
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