内容説明
家康が直々に奉行に任じた男を描く、かつてない歴史時代小説!
“鬼勘“と恐れられた男とその配下が、命を懸けて悪を断つ本格犯科帳!
江戸城の天下普請により猛烈な勢いで拡大する城下。男だけが急激に増え、いざこざが絶えず辻斬りは日常だった。初代北町奉行として一年余。米津勘兵衛は事件に忙殺されていた。
そんな折、鬼火の紀左衛門という盗賊の噂を聞く。押込むや皆殺しにして火を放つという凶悪ぶりだ。鬼勘と呼ばれ始めた勘兵衛は一網打尽の策を練る――
家康に抜擢された男の驚愕の捕物帳。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
58
江戸幕府の最初の北町奉行になった米津勘兵衛の物語です。時は、慶長十年(1605)。大阪城に豊臣家があるなか、徳川家康は、征夷大将軍職を辞するとともに朝廷に嫡男・秀忠への将軍宣下を行わせ、将軍職は以後「徳川氏が世襲していく」ことを天下に示した。男ばかりで殺伐とした江戸では、喧嘩と辻斬りが多く。幕府の旗本、大名などが戦いがなくなって試し斬りをしたくて辻斬りが横行する。北町奉行の米津勘兵衛は、盗賊の捕縛、辻斬りの取り締まりと大忙しです。2024/04/27
ぶんぶん
21
【図書館】面白い! 初めて読む作家さん。 調べると戦国物を何冊も書いている。 鬼平を彷彿させる「鬼勘」米津勘兵衛の捕物帖。 何しろ小気味が良いテンポで事件が解決する。 即決で判断する、合間に仲間内の話が入る。 このテンポ好きだなあ。 シリーズ2巻目から読んでしまった、1巻は予約中(同じ図書館にあったようだが、借りられてしまっていた) 「ぼろ鳶シリーズ」の様にすこぶるテンポが良い。 3巻も出ているようだが、まだ図書館では貸し出しはしていない。 戦国時代の色濃く残る、江戸で初代北町奉行という設定が良い。2021/09/27
サケ太
17
歴史の歯車が徐々に進められる。江戸時代の始まり、その黎明の中で様々な事件を仲間たちと解決していく。関係性の変化は楽しいが、今後の時代の潮流がどのように勘兵衛たちに影響を与えていくのかが気になる所。どこまでを描いていくのか。知らない人物の場合は敢えて調べるようなことはしないので、今後の展開も楽しみ。2021/06/14
蕭白
8
いい感じでした。続きにもチャレンジします。2023/02/20
近江
0
江戸初期の町奉行たちの仕事と恋の物語。一連の流れがあるようで短編連作なところもあり、事件が短いスパンで解決されていくなか、関係人物をトリガーに次の事件や事件解決の糸口になったりもする。この作品自体がシリーズ2作めであり、前作を読まなくても話はわかるが終わり方は次の作品にバトンを繋ぐ形になっているので、前作ももしかしたらそうなのかもしれない。2021/09/03