内容説明
『学問のすゝめ』、『福翁自伝』と並ぶ、福澤諭吉の代表作。意達の文章、豊富な事例、緻密な分析で文明の本質を体系的に説き明かし、「多事争論」「自由な気風」の精神から、あらためて日本〈近代〉の歩みを問うた力作。「発行後……有名なる故西郷翁なども通読したることゝ見え、少年子弟に、この著書は読むが宜しと語りしことありと云う」(『福澤全集緒言』より)。
目次
緒言
巻之一 第一章 議論の本位を定る事
第二章 西洋の文明を目的とする事
第三章 文明の本旨を論ず
巻之二 第四章 一国人民の智徳を論ず
第五章 前論の続
巻之三 第六章 智徳の弁
巻之四 第七章 智徳の行われるべき時代と場所とを論ず
第八章 西洋文明の由来
巻之五 第九章 日本文明の由来
巻之六 第十章 自国の独立を論ず