内容説明
不思議な縁に導かれ、今後も京都で暮らすと決めたれんげだったが、己の心に芽吹いた気持ちに動揺していた。それは、8歳年下の虎太郎から向けられた好意に対する、小薄れんげ29歳の恋煩い。複雑な感情を整理するため、れんげは虎太郎の町家を出ていこうとするのだが……。じれったく寄せては返す二人の恋路はいったいどうなる。京都で巻き起こる恋とあやかしと甘味の不思議物語、第6弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SJW
110
シリーズ第6弾。今回は古い町屋に棲む鍾馗の像、大石内蔵助を待つ遊女の幽霊が騒動を引き起こす。そして虎太郎とれんげの恋路も少し発展。今回の和菓子は、「白」(料亭の高台寺和久傳が手掛けるテイクアウト専門店)のおはぎ、鶉餅、小倉山荘の寄石恋(いしによるこい)で、どれも食べてみたい。2021/06/15
真理そら
59
れんげはとりあえず京都に足場をつくろうと部屋探しをするが不動産屋の村田さんのキャラもなかなか…。れんげはもう少し虎太郎と話し合った方がイイのだが8歳の年の差がれんげには気になる。今回は忠臣蔵外伝という雰囲気で楽しく読んだ。2022/06/19
よっち
41
8歳年下の虎太郎から向けられた好意に動揺する小薄れんげ29歳。複雑な感情を整理するため、れんげは虎太郎の町家を出ていこうと決意する第六弾。虎太郎が入院している間に、新居を求めて不動産屋を訪れるれんげ。新居探しで出会った町家で愛しい人を待ち続ける遊女と付喪神。意外な人物が出てくるとは思わなくてちょっと驚きましたけど、いつの間にか自分の道を見定めていた虎太郎の想いともきちんと向き合えて、何だかんだでいい感じに収まったのかな。結果的に転機だったわりとグイグイ来る新キャラ・村田さんも絡めた今後の展開が楽しみです。2020/12/21
ぽろん
40
「寄石恋」石に寄する恋とは、何と素敵な命名のお菓子。食べてみたいなあ。児太郎とれんげの二人もやっと落ち着くところに落ち着いたかな。それにしても内蔵助、罪なお人ですね。2020/12/21
はなりん
36
前巻のラストをすっかり忘れていて、虎太郎と何があった?って思いながら読んだ(笑)。虎太郎との関係にモダモダするれんげ。このままジレジレすれ違うのかなぁって思ってたけど、虎太郎が以外と素直にはっきり愛情表現するので、すっかり絆されるました!虎太郎男前!2021/03/20