内容説明
加賀百万石の留守居役・瀬能数馬は岳父の宿老・本多政長から薫陶を受ける。各藩留守居役との駆け引きを描く好評書下ろしシリーズは、第十五巻目。
加賀藩邸の不祥事を咎める評定所に臨む為、江戸に向かった百万石の筆頭宿老・本多政長。神君家康の懐刀と言われた本多正信の血筋の登場に評定所の面々は圧倒された。陪臣の矜持を保ちつつ、政長は将軍綱吉との謁見を乗り切った。将軍と政長との間で交わされた話の内容が漏れてこないため、それを探る各藩の留守居役との交渉をめぐり、数馬の周囲は騒然となる。なおも江戸に留まる政長に随伴する数馬は、本多家と吉原の累代からの関わりに驚嘆する。宿老不在の加賀に、越前福井松平家の国家老次席が訪ねてきた。藩主の綱昌が、騒動時に書かされた「詫び状」の返還も強く求めてきた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
102
百万石の留守居役15作目 2020.06発行。字の大きさは…小。 加賀前田家の筆頭宿老・本多安房政長は、息子・本多主殿の補佐をさせるために瀬能数馬を、留守居役に抜擢して鍛えます。数馬の成長が楽しみな物語です。 此度は、数馬が隣国越前松平家の藩主・松平綱昌から取った「詫び状」を巡り、取り戻そうとする松平家の上屋敷の動きが激しくなります。そんな中で本多政長は、詫び状を五代将軍徳川綱吉に差し出しました……。 数馬と祝言を挙げた琴に、紀州徳川家の家老・水野辰雄から正室に迎えたいとの申し出があり……。→2020/08/17
とし
68
百万石の留守居役「布石」15巻。本多安房政長策士ですね少し瀬能数馬の影が薄いですね、さらに紀州家留守居役から本多政長娘、瀬能数馬と仮祝言挙げた琴を正室に迎えたいとの願いが・・・どんな展開になるのか次巻が待ち遠しい。2020/08/21
ジュール リブレ
62
加賀前田家と越前松平家の争いが江戸まで。綱吉や柳沢吉保まで登場しておおごとに。紀州まで飛び出してきて、さて次はどうなるのか。2020/06/28
Atsushi Kobayashi
19
やっぱり、上田さんのは最初の方が良かった。コピペは少ないですが、同じような解説が続くのは、ちょっとどうかと。。2020/06/07
ガットウ
16
★★★3.8点。いよいよ残り2冊、すっかり影の薄い数馬の活躍に期待!2023/10/01