講談社文庫<br> アンの幸福

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講談社文庫
アンの幸福

  • ISBN:9784062751476

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内容説明

だれかに必要とされること。しあわせは静かにそばにいる。――高校の若き校長になったアンは、海辺の町から、婚約者ギルバートに手紙を綴る。ふたりの未亡人たちの家<風にそよぐヤナギ荘>での楽しい下宿生活。地元の有力一族や年上の女教師の反発など、仕事のほうは前途多難だけれども。愛情豊かな便りを交え語られる、大人の女性への成熟の記録。講談社だけの完訳版『赤毛のアン』シリーズ全10巻の4。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

帽子を編みます

52
アンの校長時代の話、ギルバートへの手紙で綴る書簡体小説です。第4巻となっていますが実際は『〜リラ』の後に読者の要望に応じて書かれたもので、無双状態のアンが活躍する話です。楽しい話が続くのですが、狭い世間の中での人間関係、いびつな人物、『ワインズバーグ・オハイオ』を連想しました。小さなエリザベス、Kで始まるキャサリン、レベッカ・デュー、お互いに内緒でバターミルクで洗顔しているケイトおばさん、チャティーおばさん、、印象的な登場人物でいっぱいです。エピソードも「この本だったのか!」と思い出すものがありました。2025/06/26

姉勤

35
大学を卒業したアンは故郷を離れ、サマーサイド地方の校長として赴任するが、地の豪族と一悶着を起こすなど波乱含みの始まり。次々と湧き上がる対人トラブル(相談や代理人の場合も含む)を持ち前のポジティブさと自分への誠実さで誤解は解け、和解し、愛され、そして慕われる。話が出来過ぎなのは、ナラティブと言うことで。次々に新キャラクターが登場するのは、慣れない土地でのアンの擬似体験をしているかの様。任期の三年はたちまちに過ぎ去り、関わった人々との名残は惜しいが、故郷と婚約者が待つグリーンゲイブルズへ。帰りなん、いざ。2023/03/30

アルプスの空♪

12
風にそよぐヤナギ荘での下宿生活を手紙風に綴っていく・・・何と沢山の人物が登場することか!! 中でも私が一番好きなのは"猫おばさま”でした。アンはまるでスーパーウーマンのような活躍に、ちょっと出来すぎかなぁ・・・と本音を。2010/08/02

長くつしたのピッピ

10
久しぶりの読み返してみるとアンのギルバートに対する手紙が余りに甘ったるくて驚いた。自分がすっかりアンの言うところの「常識をわきまえた大人」になってしまった気がした。それでも読み進めていくと、やっぱり率直で公平なアンの姿は清々しく、元気が出る。いくつになってもこうありたいと思わせてくれるアンがやっぱり好きだった。2018/05/16

めめ

9
赤毛のアンシリーズ4巻目。サマーサイド高校の校長として赴任するアン。婚約者のギルバートとは遠距離恋愛。幽霊小道の風にそよぐ柳荘に下宿する。あちこちにロマンチックな名前を付ける、相変わらずのアンが素敵。幽霊がロマンチックかどうか謎だけど。前半は意地悪な一族のプリングル家や、隣に住む可愛い小さなエリザベスを虐める人達、無愛想な職場のキャサリン、などうんざりする人がてんこ盛り。後半は伏線を回収するように、問題が解決して楽しい。明るくて上品な小説、木立ちの間を散歩したくなる、美しい自然描写が魅力的な一冊でした。2020/11/25

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