講談社文庫<br> アンの幸福

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講談社文庫
アンの幸福

  • ISBN:9784062751476

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内容説明

だれかに必要とされること。しあわせは静かにそばにいる。――高校の若き校長になったアンは、海辺の町から、婚約者ギルバートに手紙を綴る。ふたりの未亡人たちの家<風にそよぐヤナギ荘>での楽しい下宿生活。地元の有力一族や年上の女教師の反発など、仕事のほうは前途多難だけれども。愛情豊かな便りを交え語られる、大人の女性への成熟の記録。講談社だけの完訳版『赤毛のアン』シリーズ全10巻の4。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

34
大学を卒業したアンは故郷を離れ、サマーサイド地方の校長として赴任するが、地の豪族と一悶着を起こすなど波乱含みの始まり。次々と湧き上がる対人トラブル(相談や代理人の場合も含む)を持ち前のポジティブさと自分への誠実さで誤解は解け、和解し、愛され、そして慕われる。話が出来過ぎなのは、ナラティブと言うことで。次々に新キャラクターが登場するのは、慣れない土地でのアンの擬似体験をしているかの様。任期の三年はたちまちに過ぎ去り、関わった人々との名残は惜しいが、故郷と婚約者が待つグリーンゲイブルズへ。帰りなん、いざ。2023/03/30

アルプスの空♪

12
風にそよぐヤナギ荘での下宿生活を手紙風に綴っていく・・・何と沢山の人物が登場することか!! 中でも私が一番好きなのは"猫おばさま”でした。アンはまるでスーパーウーマンのような活躍に、ちょっと出来すぎかなぁ・・・と本音を。2010/08/02

長くつしたのピッピ

10
久しぶりの読み返してみるとアンのギルバートに対する手紙が余りに甘ったるくて驚いた。自分がすっかりアンの言うところの「常識をわきまえた大人」になってしまった気がした。それでも読み進めていくと、やっぱり率直で公平なアンの姿は清々しく、元気が出る。いくつになってもこうありたいと思わせてくれるアンがやっぱり好きだった。2018/05/16

北風

9
最初からアンの独白が続いたので、どうなることやらと正直思った。なにせ、三年間が一冊に凝縮されているのだから。この構成も面白かったが、いかんせん彼女のつとめる学校のシーンがすべからく割愛されているのは至極残念。そこは徹底されているが、子どもの頃の学校生活を知っているだけに、どんな采配を奮うのかと楽しみにしていたし、ジェンにも会いたかった。しかし、確かにアンは幸福だ。お節介で時には苦い思いもしたけれど、なんなにも人に慕われて。最期のレベッカ・デューの手紙は感動的。自分のしてきたことが報われたのだから。2016/06/29

Kaholly

8
アンが学校を卒業して、若き校長としてサマーサイドへと赴く。愛しいギルバードは学びを続けるため、遠距離の二人。主にアンからギルバートへ綴る手紙によって、彼女の暮らしが語られる。 見知らぬ土地で仕事をすることの奮闘、土地感が濃厚な人々との関わりがアンを一層成長させ、アンの根っからの天真爛漫さと賢さで人びとの心を掴んでゆく姿が描かれる。 個人的にはギルバートの露出度が低くて、物足りなかったです。彼からの手紙を挿しても面白そう。次巻へ期待!2015/06/15

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