内容説明
女を騙して金を巻き上げる「色悪」というものが江戸を荒らしている。とはいえ、騙された娘たちが誰ひとり訴えようとしないために奉行所も手の打ちようがない。そこで、沙耶が囮になって色悪を捕まえようということになる。そのため、沙耶は「男に騙されやすい女」になるための修行を積むことに。そして男心を学んで犯人を逮捕するのであった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
100
うちの旦那が甘ちゃんで5作目 2019.09発行。字の大きさは…小。毎回、沙耶と月也の掛け合いを楽しみにしいます。今回は、沙耶と月也の掛け合いが4作目より少なくて、少しガッカリです。 前回から沙耶の作る料理に注目しています、自分でも作れないかと思っています。いつか作ってみたいです(^-^) 今回は、1作目の女のネットワークの第2弾として「沙耶組」の結成となっています。 今後この沙耶組がどう機能して行くのか楽しみです。 次回を楽しみにしています。2019/10/13
nemuro
56
シリーズ5作目。読み始めてまもなくちょっとした違和感が。なにやら、起承転結で言えば「起」と「承」を飛ばして「転」あたりから読まされているような。しまった!前作の後半、「人情と『色悪』」に(前振り)とあったのだった。前作の読了は3月12日。こんなことなら続けて読めばよかったと後悔しつつも先に立たず。漠然とした前作の記憶を頼りに読み進めてみた。物語に登場するのは、車も冷凍冷蔵庫も電気もガスも各種の調味料もない時代の江戸料理。ではあるのだが、季節に応じて食材がとても大切にされていて、むしろ豊かな食生活を感じる。2021/04/16
ぶんこ
54
4巻で物足りない結末だったのは、続いていたのでしたか。悪を全く感じさせないという根っからの悪者がいるのですね。気配にも出ないというところが凄いです。沙耶さん軍団がどんどん大きくなっていくようで、ついに決起集会?のような宴会が行われるところで5巻は終了。早く続きが読みたいですが、お奉行さんたちが月也さんを未来永劫閑職って、なんだかなぁ。ところで大根とネギを使ったネギ六本、簡単で美味しそうなので早速作ってみましょう。2019/11/08
Nyah
50
色悪の囮になるため、沙耶は男に騙されやすい仕草(視線、手の動きなど)を学ぶ。月也は浪人を募集している強盗団?に入り潜入捜査するため無精髭を生やし、長屋で一人暮らししろという指示に沙耶がいない生活など無理だといいながら向かう。そして蕎麦粉扱いの娘三津と知り合う。三津は流行りの説教師瑠璃に話を聞いてもらうのだと。/込み入った話は、静かな店より、騒がしい店の方が気にならない。沙耶が食事にきちんと手をかけて、月也に出す朝食と、自分ようにかきこめる食事、夕食美味しそうです。安い鰻の肝や皮で作った鍋美味しそうでした2022/07/22
kei302
45
《鰻は煙を食べるもの》・・・ このシリーズ、紅藤家の食卓に上る、質素で工夫を凝らした朝夕のご飯も読む楽しみのひとつ。沙耶がますます「みんなの沙耶様」になってゆく。どうする月也。2019/10/17