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内容説明
何者かによって“球”がこの地上に投げ入れられた。
情報を収集するために機能し、
姿をあらゆるものに変化させられるその球体は死さえも超越する。
ある日、少年と出会い、そして別れる。
光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ……
刺激に満ちたこの世界を彷徨う永遠の旅が始まった。
これは自分を獲得していく物語。
ついに始まったレンリル攻防戦。総力をあげ攻勢を仕掛けるノッカーに対しフシはカイ、ハイロ、メサールと共に挑む。戦いは拮抗しフシと街の人々を徐々に疲弊が蝕みはじめる。そして戦闘のさなか復活したマーチはフシを求め街を駆けるが──。これは命で命を贖う物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
91
ノッカーとの総力戦。だが、緩やかに負けて行く戦況。戦いに疲弊する人々。いつ終わるともなく、犠牲が増える戦いに厭戦の空気が流れるが人々は都市を脱出出来ない。第二次世界大戦のレニングラードやスターリングラードの戦いは近い空気があったのかも知れない。そしてフシの内面も疲れ果てていく。最後の危機に現れたマーチは次巻でどのような動きを見せるのか。しかしフシの能力は、もはや全能に近い。それでも先の見えない戦いには消耗する。先の見えないことが与える絶望は、私にも心当たりがある。この作品はどのような結末を迎えるのだろう。2019/08/23
眠る山猫屋
45
消耗戦の過酷さ。不死身の仲間たちを加えても、仲間を思う気持ちがフシの負担を減らさない。カハクの裏切り、けれどカハク自身が片腕に裏切られてもいるのが辛い。敵の策略だったのか、感情に溺れたカハクの弱さだったのかなぁ。ボンまで死んでしまったようだが、ボン自身には復活の準備は為されなかったのかなぁ。まぁボンは幽霊になっても登場しそうだが。不死身の仲間たちの秘密がはっきり語られてないけれど、まだ明かされてないだけか、読み落としか。同じく復活したマーチが鍵になるんだろうけど、フシの絶望に間に合うのか。早く続きを!2019/08/19
レリナ
31
終わりの見えないノッカーとの戦い。フシが力を増したとはいえ、消耗戦を仕掛けられると精神的にくる。フシ達とノッカーの戦いに決着は来るのだろうか。不死の秘密を握っているポンはフシに秘密を話せるのか。巻を追うごとにフシの絶望感が増している気がする。ノッカーとの戦いがフシをどのように変えてしまうのか、先行きが心配になってきた。今回のノッカーとの戦いが終わっても、また新たな戦いが始まるのだろうから、いくらフシが強くなっても精神的に大丈夫なのか、心配になってくる。マーチが今回の鍵になりそうだ。次巻に期待。2019/08/19
トラシショウ。
27
「漠然とした不安の正体が解った・・・。俺達は・・・緩やかに負けているんだ」。フシの「端末」を張り巡らされた王都レンリルでノッカーを迎え撃つ攻防戦の始まり。狡猾さでもってフシやボン達を翻弄するノッカーの猛襲のさなか、端末を通して喪われていく命を感じ摩耗していくフシの心を、カイ、ハイロ、メサールら不死身の「駒」達が救う・・・かに見えて。本作が我々の時代の遥かな未来なのか、遠大なる過去なのかは解らないが、我々はノッカーの、この戦い方の名前を知っている。緩やかに負けていくその名は、消耗戦だ(以下コメ欄に余談)。2019/08/26
毎日が日曜日
13
★★★★ 不死の仲間を手に入れるけど、激しい消耗戦になる。2019/08/17