内容説明
「女性/男性」という視点からみることによって,それまでの世界はどう変わってゆくのだろう.「性別」という「当たり前(自明性)」に思われているものは,どのように作られたのか.学問と性別を考えることは,理論的にも実践的にも,スリリングな試みである.性と,その欲望をめぐる政治とは何なのかを解き明かす.
目次
目 次
はじめに
一、性別とは──女性学/男性学を学ぶ意味とは何か
(一) 性別の不確定性
語られない性
(二) 性の歴史学
セックスの発明/身体観とは
(三) 性の生物学
哺乳類の発明/骨格からみる性差/卵巣の発見/知の政治性
二、近代社会の成立と完成──女性学/男性学はどのように生まれたか
(一) 近代社会の成立
(二) 人権と女の権利
女権宣言
(三) 母性保護論争
(四) ウーマン・リブ
母性批判/リブの方法論/男性性とは/女の加害者性
(五) 女性学の誕生
「生産性の論理」批判
三、女性学と「女の論理」──女性学/男性学は社会の役に立つのか
(一) 女性学をめぐって
女性学とは/女を対象とする/女のための女性学/女による女性学/女性学の担い手/分離主義か統合主義か/女の論理とは
(二) 性役割
(三) エコロジカル・フェミニズム
リブとフェミニズム、ジェンダー/エコロジカル・フェミニズム論争
(四) マルクス主義フェミニズム
(五) ポスト構造主義的ジェンダー論
新しいジェンダー論の意味/身体と物質性
四、性の多様性──女性学/男性学の未来はどうなるのか
(一) フェミニズムはナショナリズムを超えられるか?
(二) ポスト植民地主義とジェンダー
発話の位置とは
(三) 男の解放
男性学/男の身体
(四) セクシュアリティ
レズビアンである、ということ/ 〈男制〉と〈女制〉/欲望の政治
五、何を読むべきか
女性学/男性学の歴史と理論/性別をめぐって/近代社会のシステムと思想/女性学の諸理論/性の多様性
あとがき
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