内容説明
カラーイラスト満載で、低・中学年から楽しく読める伝記シリーズ第5巻。戦場で多くの命をすくい、のちに、病院のありかたまでもかえてしまった看護師ナイチンゲールの伝記物語。ひと目で分かる人物ガイドと、偉人がもっと好きになる巻末とじこみ新聞つき。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
97
フローレス・ナイチンゲールは1820年イギリスの上流階級の家に生まれた。若い頃父親から数か国語の語学を学び数学が得意で、31歳にドイツの看護の学校で学び、1854年クリミア戦争で国から派遣されフローレンスはトルコのスクタリで病院の看護に従事した。ビクトリア女王からの援助もあり、クリミアの天使と呼ばれるようになった。1959年看護覚え書を出版し、1860年ナイチンゲール看護学校を建てた。1910年90歳で亡くなるまで数多くの優秀な看護師を育てた。彼女は「ねばり強い」人で数学を駆使し今でいう理系女子であった。2023/01/18
いくら丼
9
生粋のハードワーカー、クソ真面目な仕事の鬼のフローレンス・ナイチンゲール……というイメージだったけど、流石にもっと優しく描かれていました(笑)天使であり戦士のフローレンスは、「統計学者のように」とありましたが、むしろ彼女こそ統計学の祖の印象があった。私はここまで几帳面ではないし、看護のような人を相手にした職業につく器ではないけど……勉学に意識を研ぎ澄ませ、集中力を磨くほどに、外的刺激に容易に翻弄されやすくなる感覚には覚えがある。フクロウにアテネと名付けて連れ歩くなんて、よっぽど学ぶのが好きだったんですね。2022/11/20
えすてい
4
子供向けの入門編の伝記。美麗なイラストと「萌えキャラ」チックなナイチンゲールで、小児読者に解説していく。しかし、単に「献身的な看護師」だけでなく、結婚と看護の道どちらを選択するかに悩み続けて結論を出し、衛生と人類の健康のために新しいシステムを構築していったことをしっかりと述べていく。そこから、今度はまた別の本や伝記で「闘うナイチンゲール」を知ることになっていくことだろう。
なるう
3
恥ずかしながらナイチンゲールについて全然知らなかったので、良い勉強になった2020/03/22
あき☆ブラック・ベア
3
子供の頃にも伝記を読んだ。図書館の本をかなり読んで、面白そうな話が少なくなってきた頃だったな。ナイチンゲールも覚えてる。この話を書いた作者さんも子供の頃読んで、優しいイメージだったと書いていたけど、確かにそんな記憶がある。とにかくクリミアの天使と言うのが強烈に印象に残ってた。そんな作者さんが今回自分が書く側になって感じたナイチンゲールはむしろ「粘り強い人」だったらしい。この話では本当にいくつもの難関を乗り越えるナイチンゲールの姿が印象的に書かれていた。にしてもそんなに目立つのが嫌いとは知らなかったな。2020/03/18