内容説明
「難しい」。それがこのエリアの第一印象だった。目黒や五反田の駅周辺は路地にもビルにも新旧のお店がびっしり詰まって、よそ者はどの扉を開けたらいいかわからない。白金にいたっては「高級住宅地で散歩を楽しめるだろうか」とイメージだけでひるむ。だが、歩いてみるとどうだろう。坂を下っては上り、上っては下りながら体感するのは、新と旧。ハイソと猥雑。山の手と下町。地形の高低差もさることながら、街も人も凸凹の連続で調子が狂う。不思議な空間、独特の
カルチャー、どこか懐かしい人たち。突如現れる森やお屋敷、昭和風情の商店街。何かスゴイ、何かヘンだ。こんな都会のど真ん中なのに、出会うもの全てがとっておきの穴場じゃないか――。そして気づくのです。“難しい街”ほど散歩は面白い!
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- ネメシス #35 [2017年8月9日…