内容説明
市井に暮らす公家侍・飛鳥業平は、中納言という高貴な身分でありながら、難事件の謎解きが大好きという、風変わりな人物。今日もひまを持てあまし、あてもなく街を歩いていると、ひょんなことから、お里久という若い娘と知り合う。話を聞いてみると、お里久は履物問屋で働く、ごくごく普通の奉公人。けっして絶世の美女ではないものの、妙に男心をくすぐる、色気の漂う娘ではあった。平凡な出会いと別れと思っていた業平であったが、この日を境に、お里久のまわりで、色香に狂った男たちが次々と物騒な事件を引き起こす。はたして、魔性の女・お里久の正体とは!?好評の第七弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんぶん
13
【図書館】シリーズ第7弾! 今回は「お理久」という女性を巡る連作短編になっている。 女に興味が無さそうな業平でさえ、つい、面倒を見てしまう魅力的な女性に描かれる。 この、お理久、何の因果か男に付きまとわれ、挙句の果てに男が「死んで」しまう。 数奇な運命の持ち主、それが回りまわって「もりやてぃ」の養女に・・・またまた、ひと波乱ありそうな展開に。 物語作りが上手いですね、当分飽きない様子にますます次巻が楽しみです。2021/05/23
momi
6
高貴な身分のお公家さん飛鳥業平!謎解き大好きで風変わりな人柄!!シリーズ第七弾!今回は…業平が町を歩いていると苦しそうにうずくまっている女「お里久」に出会う!この女が、男を狂わし虜にする魔性の女なのか…女の正体は…って話なんだけど…。業平までもこの女に魅了されてしまって、いつもの…わがままでマイペースの業平じゃなく、まるで借りてきた猫のように大人しい…。なんだか業平のキャラが違う人みたいでクスクス笑えなかった第七弾でした。 2013/02/05
ひかつば@呑ん読会堪能中
3
何をするわけでもないのに存在そのものが周りの人間を狂わせる「魔性の女」。あまりにも強烈な個性により、今回は流石の業平も影が薄かったなぁ。 2013/07/15