内容説明
市井の町家に暮らす飛鳥業平は、中納言という雲上人にありながら、事件の謎解きがなによりも好きな変わり者。頭脳明晰、鞍馬流剣法の達人という文武両道のお公家さまだが、その唯我独尊のわがままな振る舞いに、定廻り同心の和藤田三次郎は、振りまわされっぱなしの毎日。今回、ひょんなことから業平は、水戸家をめぐる陰謀を解き明かすため、京の都へ旅立つこととなる。護衛として同道する三次郎は心中に不安を覚えるが、はたして業平の行くところ、奇々怪々の難事件が続出……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんぶん
18
【図書館】初めての作家さん、公家が町人に絡む「公家武者・松平信平」と似てますね。 ちょっと違うところは、シャーロックホームズを意識してるところ。 相棒の定廻り同心の「和籐田三次郎」がワトソンの役回りの事。 それに、一の事件が「ソア橋事件」の滑り出しと似ている、いや、そのまんまだ。 このホームズ、従三位権中納言と偉い、しかも水戸家の客分である。 「飛鳥業平」、颯爽と登場である。 同じ名前の「業平橋事件」を解決し次の事件へ・・・ 読み易く軽い、しばらく楽しめそうだ。 続きがありそうなので追ってみたい。2021/05/10
momi
13
積読本にせず、もっと早く読めばよかった…すごく面白い!!「公家さま同心」シリーズ第一弾!主人公は…真っ白な狩衣に深紅の袴に立て烏帽子をかぶる雅なお公家さん「飛鳥業平」その姿は平安絵巻から抜け出たような姿なんだけど、一目みたときは「神主」さんに間違えられる(笑)とても身分の高いお公家さんなのに、好奇心旺盛なため探索仕事に興味を覚え首を突っ込む!大の虫嫌い、剣をもつと舞を披露するかのように優美なのに凄腕!謎を解き明かし事件を解決していく。なんて愛すべき主人公なのでしょうか。面白い!夢中になります^ ^2012/12/14
ひかつば@呑ん読会堪能中
7
奇抜な設定ながらすんなりと入りこめた。ワトソンには笑ったが、軽くてちょいと捻りもあって楽しめる。2012/11/05
ikyo_01
5
お公家様が外に出てと言うのはあまりお話には出てこないですよね。またまた新しいキャラ登場です。このお公家様は行動力にあふれています。苦手な物もあり、何やら事情も抱えていてちょっと謎の部分もあり、京からやってきているので江戸と京都の違いなどもさりげなく描かれていて楽しい。さらりと読んでしまいました。2011/02/10
こまったまこ
4
面白かったです。主人公が京から江戸にやってきたお公家さんで時々京言葉になるのが面白いです。物語としては本家のホームズのお話をベースにしていてタイトルもそれをもじったものになっています。なので大体の筋はタイトルを見た時点で読めてしまうのですが、そこに行くまでの過程やラストが少し捻ってあったりして面白いです。2013/10/09
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