内容説明
古道具屋で買った枕が、夜な夜な赤子のように大声で泣き喚く。八幡様の祭りの絵に描かれた人物がいつの間にか増えていた――。「不思議」を売買する九十九字屋には、今日も怪しい品々が持ち込まれて……。るいは、憑きものの正体を求め、気はいいがちょっと迷惑な『ぬりかべ』の父親らとともに奔走する。切なくてほっこりとあたたかい、新感覚時代小説シリーズ第二弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
61
シリーズ2冊目。『泣き枕』枕が泣いたら嫌だ!清太郎を怒鳴りつけたるいに拍手!『祭礼之図』作蔵父さん、がんばった。来年はどんな人達が集まるのかしら。るいが九十九字屋に馴染んで、生き生きしてると楽しいです。冬吾さん、もう少し良さが分かるともっと楽しくなりそうですね。2019/10/04
momi
45
ぬり壁のむすめシリーズ第二弾!面白くいいお話でした♪不思議を売り買いする「九十九字屋」で働く「るい」ぬり壁のお父っつぁんは九十九字屋の壁に居候!!でも「るい」がピンチの時には助けてくれる酒グセがわるいけれど優しい父っつぁん!この二人のやりとりがとても微笑ましいのです!今回「九十九字屋」に持ち込まれた怪しい品は「ぎゃん泣きする枕」「人の数が増える絵」です!心根の優しい「るい」がお父っつぁんたちと解決していきます!猫の存在もいいですね〜!ちょっぴり切なくほっこりとあたたかい妖時代小説!次も楽しみです 2018/03/29
ぽろん
42
塗り壁の娘シリーズ2巻目。2巻目は、なんとなく、平谷さんの貸し物屋お庸を彷彿とさせる。第1話の泣き枕は、大声を出して泣く枕の話。死んでから、お互いの想いに気付くなんて、辛すぎる。2話めは、塗り壁のお父さんも活躍して愉しく読めた。次巻が楽しみです。2017/04/01
kagetrasama-aoi(葵・橘)
39
「九十九字ふしぎ屋商い中」第ニ巻。『泣き枕』は噛み合わない話が怖いというか、悲しい話。『祭礼之図』は最後の仕掛けがビックリの話。両編共にぬり壁のお父さんが微妙な活躍をして、るいがやっぱりお父さん頼っているのがわかります(o^O^o)。一、ニ巻通してるいが冬吾様に一方通行なんですが、恋愛を仄めかす場面があります、そう言う進展があるのかしら?冬吾様はまだまだ謎に包まれた人物ですし。色々と楽しみなシリーズです。2021/10/27
真理そら
33
『泣き枕』好きなら好きとはっきり言うたらいいやん、と思う読者なのである。『祭礼之図』こんな絵があったら楽しいなあ、と思いつつ読み終えた。冬吾にもらったつるしを見ながら(どうしよう。すごく嬉しい)と思うるいちゃんがとても可愛い。2018/06/26