内容説明
あたしって、ついてない。三つ目の働き口をなくし、るいは途方に暮れていた。母を早くに亡くし、左官をしていた父もぽっくり逝き、天涯孤独の身だ。その死んだはずの父が困りものなのだが……。ふと入った路地で見つけた「働き手を求む」の貼り紙――。この世ならぬ者が見える少女が、ちょっと迷惑な父とともに、人助けならぬ亡者助けに奔走する! 痛快時代小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
66
お友達のいただき本。楽しかった!両親を亡くし天涯孤独?になった15のるい。突然死した左官の父親が壁に入り込んでしまい、ぬり壁になった!タイトルから本当にぬり壁の娘かと思ったら、なんともおかしい設定です。そんなるいは、幽霊が見えてしまう。幽霊でも分け隔てなく接するるいが、不思議を扱う『九十九字屋』で働くことになって。。。店主の冬吾に化け猫?おナツ。さてさてどうなる?2019/09/24
はにこ
57
ぬり壁になった父親と霊がみえる娘。奉公先を失い途方に暮れる娘が行き着いた九十九字屋。大店に居着く子供の徐霊を頼まれる。るいは危険を省みない無鉄砲な娘だけど、お父さんが居れば無敵だね。軽くて読みやすかった。2021/01/06
momi
46
サクサクと気楽に楽しめる時代小説です!主人公「るい」は母を亡くし 父も亡くし…天涯孤独の身のはずが…何と父は妖怪の「ぬり壁」になって側にいた!!不思議を売り買いする九十九字屋で働くことになった「るい」は…いろんな不思議事件を主人とともに解決することになります!酒好きな「ぬり壁」のお父っつぁんも「るい」を助けてくれます!「るい」は純粋で本当にとってもいい子なんです!好感が持てます!泣き笑いの妖時代小説!次も読もう〜っと!! 2018/03/26
kyokyokyo3201
45
友人より借用。時代小説の体裁をとっているが、現代の雰囲気をより感じた。物語もさらさらと軽く進み肩の凝らない読書となった。同じ友人から借りている続編にすすもう。2018/03/22
ぽろん
44
塗り壁〜!初著者さんでしたが、面白い。こういうの、大好きです。九十九字屋さんと猫の事も、もっと知りたい。面倒くさいお父さんと、力を合わせて、不思議な事件にどんどん、首、突っ込んで、楽しませて下さい。次作、待ってます!2016/11/17