内容説明
お盆用の鬼灯を求め、ナツと一緒に浅草寺にやって来たるいは、子供に財布を掏られそうになる。ナツが捕まえた男の子、寛太は棲む家もなく丸二日食べていないという。少年には、何やら女の亡者が憑いているようだったが……。寛太が「姉ちゃん」と呼ぶ女の正体とは?(表題作)あやかしたちと心やさしき人々の交流に胸がじんとあたたまる、大好評シリーズ第六弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
60
シリーズ続けて。ほっこりしました。大きな事件が片付いて、どう展開してくのか?ちょっと小休止的な展開でした。『五月雨長屋』カエルが降ってくる部屋は嫌だ。冬吾さん、ガマンできるならカエル嫌いなんて言えないよ。表題作、切ないなぁ。江戸の時代なんてこんな子供があふれていたんだろうなぁ。財布をすった相手がるい達でよかった。『辻地蔵』シノワザワイ、こわい!さてさて周音の登場もなかったし、るいと冬吾は?これからどうなるの?2020/02/28
kagetrasama-aoi(葵・橘)
36
「九十九字ふしぎ屋商い中」第六巻。第一話『五月雨長屋』は切ないなぁ、最後は救いがあったからほっとしましたが。蛙嫌いな人には要注意の話😅。第ニ話『鬼灯ほろほろ』大体あやかしになってしまう人は、辛い人生を抱えているのが普通だよね(ぬりかべ父さんは特例😣)。お徳の魂の最期と寛太の涙は綺麗でこちらも貰い泣きしそうでした。第三話『辻地蔵』ちょっと微笑んでしまう話。お志乃ちゃん、きっと良い娘になるんでしょうね。2021/10/29
ぽろん
33
今回は、塗り壁のお父さんの出番は、少なめだったけど、3話ともほっこりと泣ける。いい話だった。1話目は、蛙がいっぱいで、私は好きです笑 お地蔵様の話も良かったなあ。ほおずきは鬼灯と書くのか。勉強になりました!次巻も楽しみです。2020/01/26
momi
32
待っていました!生きていたころは左官職人で今は塗り壁の父を持つ「るい」今日も閑古鳥がないている九十九字屋でお店番!このお店は「不思議」を商品として扱う店!この九十九字屋に持ち込まれる相談事は全てあやかし絡み!!今回は姿を見せることのできない幽霊の話や長屋の天井から落ちてくるカエル!そして最後のお話はおじ蔵さんのわざわい!?人が人を想う気持ちがちょっぴり切なく温かい…ほっこりシリーズ第六弾です♬ 2019/12/13
はにこ
28
五月雨長屋での弥吉のこの世への未練が悲しい。やっとまた親子三人で暮らせると思っただろうに。カエルだらけの長屋、考えたらちょっとゾッとするね。鬼灯ほろほろのお徳、しょうもない生き方だっただろうけど寛太を守ろうとしていて優しかったね。辻地蔵のしの禍は笑った。志乃ちゃん、素敵な女性になってね。2021/03/07