内容説明
「八枝様を助けて」。日に二度三度とるいの前に現われては訴える少女おコウの幽霊。おコウは生前、座敷牢で非業の死を遂げた八枝の世話をしていらしいのだが……。九十九字屋主人の冬吾の忠告を守らず、るいはおコウが落としたいわくありげな櫛を持ち帰り、亡魂の怨念騒ぎに巻き込まれてしまう。冬吾と八枝の間にある深い因縁とは? 好評シリーズ第五弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
65
九十九字屋シリーズ。前作で明らかになった冬吾の過去のわだかまり。るいの前に現れるおコウと八枝。るいは一生懸命語りかける。そして、封じるのではなく、ちゃんと決着というか解決できた。冬吾の母音羽、養母キヨも協力してくれて、母親のあったかさ、子供を想う気持ちがあふれていました。ほろっとさせてくれました。2020/02/27
momi
40
シリーズ第5弾!! 妖怪ぬりかべを父にもち幽霊が見える娘「るい」を主人公にしたお話。今回は因縁がテーマ。安定した面白さがありずっと見守っていきたい作品です。楽しかった〜♬
ぽろん
39
いつも楽しみにしているシリーズ、5巻。最初は、恐ろしいばかりの八枝の怨霊も元を辿れば、悲しい女性でした。今回の一件で冬吾とるいの関係も更に接近。ツンデレな冬吾が好きだなあ。次巻も楽しみです。2019/08/08
kagetrasama-aoi(葵・橘)
38
「九十九字ふしぎ屋商い中」第五巻。前巻からの因縁話、八枝様と冬吾様のあれこれがすっごく怖かったです(゜ロ゜)。最後にぬりかべお父さんがとってもいい味出してました。九十九字屋の主人の冬吾様、その弟子(?)のるい、これからどうなっていくのか楽しみに読みます。2021/10/28
ネムコ
35
怨霊・八枝の話、完結編。げに強きは子を思う母心。冬吾の生みの母と育ての師匠の力を借りて、ようやく手が届いた真実。でもるいがいなかったら、冬吾は問題と向かい合う勇気が出なかっただろう。化け猫のナツさん、いつもながらナイスアシスト!2019/12/20