内容説明
「過去を視る」恩寵の力を持つヤエトは念願の隠居生活に突入したものの、仕事に忙殺される生活を送っていた。皇女は「兄たちの喧嘩を止められるなら」という理由から玉座を取りに行くと言いだし、皇帝からはヤエトの過去を見る力を利用して秘密を知らされることに。さらには魔界の蓋を閉じれば鳥たちが飛べなくなる可能性も浮上し、北嶺では帝国に対する不満が噴出する。ヤエトと皇女の取り巻く環境は徐々に変わりつつある中、少しずつ世界の罅へと近づくヤエトに待ち受ける運命とは――。ことき先生のカラー口絵&挿絵入り!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nana
31
図書館:終わってしまいました。面白かったです。相変わらずヤエトが倒れている間に話がビュンビュン飛んでいきましたが、相手の立場や心情を理解してゴリ押しをしない、柔軟な考え方出来るのは流石でした。後日談読みたいですね。2017/04/10
まりもん
29
色んな問題をヤエトがなりふりかまう暇なく解決に向けて動いている姿を読むと隠居できないねぇと心配に。そして最後まで第3皇子が曲者過ぎて好きになれなかった。2016/10/07
nono
25
図書館本。シリーズ最終刊。魔界の蓋を閉じる為にヤエトが取った方法とは!?恩寵という神の力の存在する不思議な世界のお話に惹きつけられ、その決着は少々意外感も。何せ皇国の乱には主人公一切関与してないし^^初読み作家様でもあり、文体の癖には悩みましたが終われば鳥の飛び交う青い空に想いを馳せることの幸せ。話は未だ途中の感もあるので、番外編が読めると嬉しい。壮大なファンタジー世界を楽しめました。2016/11/19
ばなな豆乳
21
完結、おめでとうございます。とても壮大なファンタジーで、毎巻毎巻寝るのも忘れて読みふけりました。本格的なファンタジーであるにもかかわらず、主人公が隠居願望駄々漏れの偏屈な病人ヤエトであるおかげで、重すぎることなく楽しむことができました。私の本棚に並ぶ屈指のお気に入り小説です。ありがとうございました!2016/10/04
あさ
18
完結。魔界の蓋、世界の罅、というファンタジックな世界の危機に、皇帝一族の分裂、北嶺と北方それぞれの人の世の不穏さが絡まり合う。ヤエトが見た人々の姿や気配に、なんと多くのかかわりによって人は在るものかと思う。皇女の力強い明るさは光。2016/10/23
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