内容説明
安倍晴明と源博雅のコンビが平安の闇をはらう大人気シリーズ。
このごろ都で評判の「蝦蟇法師」。犬ほどの大きな蝦蟇(ガマ)を連れた法師が、その蝦蟇に念仏を唱えさせて失せ物のありかをピタリと当てるのだ。ところが、ある公卿の仏間から消えた黄金の菩薩像を問われ、「どこのぞの力の強い神か妖魅のしわざかもしれませぬ。我らの力では、どうにもなりませぬ」と、法師が言う。公卿から相談をうけた晴明と博雅は・・・「蝦蟇念仏」
アナウンサー渡辺真理氏に「桃」というお題をもらって書いた『仙桃奇譚』も収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
185
文庫本での陰陽師シリーズの最新刊です。14年初頭にに単行本で出たのを読んでいるのですが、このような時でないとあまり読み返さないので再読です。昔に比べると少し毒っぽさが薄れてきているように感じています。花とか笛の音ををたのしんだりとか、そのような話がこの巻に限ってなのでしょうか、少し多くなってきています。最初から読み直そうかなと思いますが時間が・・・。2016/10/17
KAZOO
113
表紙の絵になっている蒼猿が2度登場します。さらにこんごもでてくるのでしょう。道満も登場します。合いも変わらずひょうひょうとしている感じです。10の作品が収められていますが、短いものもあります。博雅がつもながらいい男に描かれています。2017/10/17
眠る山猫屋
54
爽やかでほんの少し、哀しい。哀しい何かが仄かに馨る。素晴らしさに遜色なし。今回は道満や博雅しか出てこない物語もあるし、より平安の神々や人外のもの達との関わりが深かった気がする。青猿もね。少し力が抜けたようでいて、どの物語もクオリティが高いまま。絶品ではないか。ただ感嘆。2016/06/23
shikashika555
48
おなじみ 安倍晴明が主人公の不思議譚。 夏の鬱陶しい暑さと不快からひと時意識を異界に飛ばしてくれるような 濃すぎず味わい深い十編でした。 「月の道」「仙桃奇譚」に出てくる蒼猴、村上春樹の品川猿を思い出してしまった。 こちらの話では女神に懸想する蒼猴。 異界に住むものへの愛というのは、成就しがたい。 相手にすれば嫌悪と恐怖の対象になり得る。 その感じ方の差異を 言葉で共有出来れば、もしかしたら通じ合えるのかも知れない。 そこに異種間の愛の希望があるのかもしれないなぁ、などと感想超えて考えが逸脱。2021/08/01
ポチ
46
いつ読んでも和みますね。博雅の笛の音を聞いてみたいです。2024/05/11
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