内容説明
同心組頭の兄・田村菊太郎は公事宿(訴訟人専用旅籠)の居候。人を殺めた疑いで捕らえられた吉松の無実を鯉屋に訴え出た恋人の八重。彼女の心にうたれた菊太郎は、事件を洗い直す。そして事件の裏に親が無宿者だった吉松に対する偏見があることを知る。怒る菊太郎がとった行動とは? 「拷問蔵」ほか全六編収録の好評時代小説シリーズ第三作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
onasu
16
公事宿事件書留帳て副題の割に、その鯉屋を舞台にした話しが影を潜めてしまった。 公事宿が扱う、いわゆる民事事件じゃあ、草々斬った張ったがある訳じゃないんで、菊太郎の活躍の場がないのか。 そこから解き放たれた(?)菊太郎、奉行所はおろか所司代にも顔が利き、仕事人か!、てな振る舞いもあれば、市井の人たちとも気脈を通じている。時代劇の演出勢揃いじゃ! せめてもは、都合よ過ぎだが、金の出所が示されていることと、鯉屋主人の時折の悪口。 お信との仲は、ずっとこのままか。その辺りの引っ張りにも釣られて次編へ。2015/04/24
min2
12
今回も菊太郎の推理炸裂!個人的には「お岩さん」の話が好きでした。菊太郎、カッコよすぎです…☆2015/06/28
玲@灯れ松明の火
8
公事宿第三弾。この表紙はドン引きしますから。怖いですからw内容的には思ったよりも残酷じゃなくてよかったです。昔って今よりももっと冤罪が多かったんだろうな~って思わされました。2013/03/31
れいぽ
4
印象に残った3話はこれ。「かどわかし」あぁ。やっぱり間に合わないんだよなぁ…。犯罪は未然に防げないんだよね。小説であっても。そこが逆にリアリティがあるんだけど。「京の女ぎつね」したたかな悪女ぶりがPOPな感じで好きな話かも(笑)「中秋十五夜」これはひたすらに辛い話。御所の口向役人の禍々しさ。凄絶な復讐。子供の仇は討てても、子供は帰ってこないんだよね。つらい。2011/11/20
kazu@十五夜読書会
3
ハードカバー読了済み(文庫もダブル登録で、共読本に反映させる)公事宿事件書留帳シリーズ3弾。① 闇の掟 ② 木戸の椿 ③ 拷問蔵 ④ 奈落のみず ⑤ 背中の髑髏 ⑥ ひとでなし ⑦ にたり地蔵 ⑧ 恵比寿町火事 ⑨悪い棺 ⑩ 釈迦の女 ⑪ 無頼の絵師 ⑫ 比丘尼茶碗 ⑬ 雨女 ⑭ 世間の辻 ⑮ 女衒の供養 ⑯ 千本雨傘 ⑰ 遠い椿 ⑱ 奇妙な賽銭 ⑲ 血は欲の色 2012/11/04
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