内容説明
乳飲み子とお定を残して忽然と姿を消した又七。二十五年ぶりに、その消息をおみさという娘から聞いたお定は、気鬱の病で寝たり起きたりの又七を、今更ながら引き取ってもらえないかと懇願される。お定は申し出を撥ねつけるが、後日、許嫁を伴って再来したおみさは予期せぬ話を口にした……。大人気の傑作時代小説、胸に迫るシリーズ第十五集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
22
25年ぶりに帰ってきた夫。その変わり果てた姿は、何を意味しているのか? 表題作ほか全6編収録。公事宿の居候・田村菊太郎が京の街に巻き起こる難事件・怪事件を鮮やかに解決するシリーズ第15集。「奇妙な婆さま」「牢囲いの女」「朝の辛夷」「女衒の供養」「あとの憂い」「扇屋の女」2007/10/29
suzu
5
お供えの並んでいる様子、思うと恐ろしい。2020/07/30
へたれのけい
5
思いっきりの「悪」が出てこないですな。だから良い。だから物足りない。 で、読み続けている。2014/10/26
蘖
4
安定の読みやすさ。とはいえ表題作のみすっきりしない。捨てられたお定の方に感情移入してしまって、どうにもね。2012/10/15
あここ
4
慣れてるシリーズで読みやすい。菊太郎さん好きねんけど最近はいろいろ首つっ込んでるだけちゃうんかぁ?と思ったりして(笑)『奇妙な婆さま』の急展開に驚く。こんな都合よく進むのかぁぁぁ!! 『牢囲いの女』何でぇ捨てられてた赤ちゃん育てたのに その母親にお金出さんとあかんのだ?子供欲しかった人ってゆうても それはないやろぉぉ。。。頼まれてもいぃひんのにいらんことせんといてって思ってまう。重松&芳助くんの話は良かったです。親ってワケ分からんこと言うもんやし。これは関わって正解♪これから仲良くできたらえぇなぁ・・・2010/08/21