内容説明
あの日、3月11日。テレビで繰り返し映し出される津波の暴威を呆然と見ては悲嘆にくれ、原稿を一切書けなくなった。やっと筆を執れたのは3週間後のこと。自分を含めた国民を励ます気持ちで執筆した「日本の底力」。国家の危機に際し、リーダーに求められる資質とは何か。世界が感嘆する日本人の可能性をどう生かすのか。時に厳しく時にユーモア溢れる言葉で紡ぐ、シリーズ第二弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐々陽太朗(K.Tsubota)
87
藤原氏の歴史や国家を見る目は正鵠を射ている。本書を読みながら、我が意を得たりと膝を打つこと頻りであった。けだし慧眼というべきであろう。2018/11/04
壱萬弐仟縁
35
僕のことだけど(苦笑)? 2011年初出。わりと大きめの活字で読みよい。2010年「日本代表はなぜ勝てないのか」とある(18頁~)。治癒できぬ宿痾(しゅくあ)がある。一つは点を取る形ができないこと。もう一つは、前半リード、後半守備に徹しリードを守り切ろうとすること。藤原先生は、日本人は農業にいそしみ、互いを信頼しあい平和に生きてきた民族ゆえに、守備一辺倒となり逆転されると分析(20頁)。一理あるかも。だが、私が思うのはパスが通らないことか。ドイツが優勝したワケに秘密もあろう。「『絆』を取り戻せ」で、 2014/07/17
tu-bo@散歩カメラ修行中
34
藤原正彦さんのエッセイ、 好きです。偏見等にあふれる場合もあるけど、好きです。<(_ _)>2017/12/30
金吾
14
藤原さんのエッセイは考えたことをそのまま書いている印象があり、好きな作家です。今回も政治、経済、芸術、国家観等についてバンバン書いています。本人はユーモアと思われているかもしれない軽口の駄々滑りもご愛敬かなと思いました。2020/06/02
mayumi
14
「管見妄言」の続編。4年前のサッカーワールドカップの際に書かれた「日本代表はなぜ勝てないのか」。今でもこの話、通用するわ。相変わらずの語り口で、読みながら笑いそうになったんだけれど、東日本大震災以降は日本を奮い立たせようとしているものが多かった。藤原正彦氏のエッセイは、やっぱりいい。2014/08/13