内容説明
陰湿ないじめで一人の中学生が自ら命を絶った。見て見ぬふりをした教師、生徒たち。責任逃れに終始する教育委員会や学校――。まさに卑怯者のオンパレードである。社会も然り。政治家も、正義を振りかざし揚げ足を取るマスコミも、恥を知れ! 卑劣を悪(にく)む日本人の美徳は、一体どこに行ってしまったのだろうか。現代の病んだ精神を慧眼と独自のユーモアで明るみにする、痛快コラム集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
18
倉橋由美子さんを『パルタイ』以来注目していて、大学2年で『蛇』を読んだときにファンレターを送ったとか。藤原さんのユーモアのある文章ってほんとうにいい。救い。2015/05/30
まりにゃ
6
再読してみた。初読にて皮肉の多さを嘆いたが、読み返したら、なんと『はじめに』で、著者がその点を既に言明していて、納得した。心穏やかに、最後まで読み通したら、やっぱり私の大好きな著者で、胸をなでおろした。「民主主義、すなわち世論に依る政治とは、世論を操る政治でもある」胸が透くような指摘だ。操られないような賢明さを私たちが持てるように、人類の知恵は、常に試されているのだと思う。2015/09/06
まりにゃ
4
『管見妄語』シリーズは大好きで、前の2巻以来、首を長くして文庫化を待っていたため、期待過剰に陥っていた模様。あるいは、週刊誌上での連載コラムである弊害か、皮肉が多過ぎて・・・・ゲンナリした。こんなの、私が好きな著者じゃない。もっと清冽で真っ直ぐな中に、深い情趣とユーモアが漂う文章が好き。でも、普通のマスメディアとは一線を画した、鋭い視点と舌鋒を見せてくれる点は、さすが。2015/06/23
根本隼
2
新潮で週一で読むのは良いが、こうやってまとまって読むと少し飽きるかも笑。経済に関しては4年経った今まさに指摘通りに世界が動いてて、その慧眼に驚いた。2016/12/18
チャメ
2
エッセイ集。相変わらずの風刺と、国を想う気持ち、家族ユーモアが溢れ、電車で読むのに丁度よい本です。著した時節柄、大震災やそれに伴う原発にまつわる記述が多い。またTPPに対しては、しつこいくらいに否定しており、最近見送りとなった報道により著者も安心されたのではないだろうか。やはり新自由主義は、仕掛ける国が利するだけだ。日本のような孤高の国は、伝統を重んじ伝統を守って生き抜くべきだ。2015/08/09
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