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内容説明
中世ペルシア語からアラビア語に訳された説話をもとに,各地の説話を糾合して16世紀のカイロで編まれたアラビア語文学の傑作。アラビア語原典からの完訳版。第3巻は,第34夜から第57夜,「ヌールッ・ディーン・アリーとアニースッ・ジャリースの物語」「狂恋の奴隷ガーニム・イブン・アイユーブの物語」「オマル・ブヌ・アン・ヌウマーン王とそのふたりの御子……驚異・珍奇な物語」(はじめ)。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
8
策謀、誤解、不運をかい潜って真実と幸福に至る者は気前の良さと知恵と幸運に恵まれる。そんな2つの物語の後(第34-45夜)の後に、100夜を跨ぐ壮大な物語が幕を開ける(本書は57夜までの冒頭を含む)。この長編がこれまでの物語と異なる理由を7-8世紀のイスラム軍のコンステンティノープル包囲戦という歴史背景に求める説もある。が、王室での男女の双子の誕生は、両者の数奇な運命を仄めかす古今の長編物語の始まりを匂わせる。さらに戦争状況の不透明さは、物語の多層化した時空となり、歴史時空に住まう読者を霧のように包み込む。2022/08/13
さわな
1
ヌールッ・ディーン・アリーの物語はだらしない男としっかり者な女奴隷の恋の話、かな? ガーニム・イブン・アイユーブの物語は真面目な男と偉い人の愛人(?)だった女が結ばれる恋の話。 オマル・ブヌ・アン・ヌウマーン王と子供たちの話はあちらにこちらに飛び、次の巻にも続くらしい。 アブリーザ姫とシャルカーンが結ばれるのかと思ったら父王に奪われても気付いてないのか何も言わないし、アブリーザ姫もあっさり父王の子供を妊娠した挙げ句、自国にこっそり帰ろうとして関係なさそうな奴隷に殺されるし。 恋物語としてはモヤッとした。2023/11/29
saori
1
こんかいのはなしは、どれも、まえのはなしほど、不思議なかんじがなく、恋物語というかんじだった。はなしが、とちゅうだったから、つづきがきになる。2014/02/13
izumone
0
この巻はファンタジー的な要素のあまりないお話が多い。魔法とか魔神とか出てこないのが少し新鮮。2017/01/16
shin
0
登場人物が唐突に死んで、ああ無情と言いたい。2014/08/08
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