内容説明
旅の目当ての地である筑後久留米に到着した真田俊介一行、まずは名物のうどんに舌鼓を打つ。しかし一安心も束の間、おきみの母親のための薬、芽銘桂真散（がめいけいしんさん）を仕入れる手筈となっている薬種問屋の主人の別邸が火事で焼け、一人の男の死骸が残されていた。さらに、何者かに薬を奪われてしまう。俊介はその背後に、宿敵・似鳥幹之丞（にとりみきのじょう）の暗躍を感じとる。そして、似鳥から文が届いた……。傑作廻国時代活劇第五巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
80
シリーズ5冊目にして折り返し点まできた。今回はこれまでとは微妙にパターンが違う話だったし、なによりも主人公の成長が描かれた点はなかなかよろしいように思う。これなら後半の江戸への旅にも期待できるかな。毎度これほどストレスなく読めてしまうのも作者の芸ですな。2015/06/21
rakim
10
あれれ？九州まで旅は進んじゃった？の感じでしたが、今回は事件を見過ごせずに巻き込まれちゃった…というより「ある悲恋」が絡んだ物語。ちょっと八方破れからは離れましたがなかなか趣のある展開。2013/02/06
わたしは元気
6
次は、どんな展開でしょう。 次、読みます。2022/04/20
とく たま
6
俊介の旅の目的や話の本筋と並行して他の者の人生がオーバーラップして進行する。人と人とが絡んで縺れて切なさが募る。うまいうどんと公儀隠密と姫の世話役との口に出せない恋情、あぁ無常。相変わらず本筋の刺客の秘剣の謎は謎のままなのね Σ(･ω･ﾉ)ﾉ！ で、かたき討ちおっぽいて江戸に帰るんだ？！・・・なるほどね！次行こう！2017/02/09
ひさか
4
傑作廻国活劇第五巻。やや、ストレート気味な筋運びのような気がしたが、今回も面白かった。隠密の話は余計な気がする。若殿の俊介が強くなっているのが興味深い。仁八郎との邂逅が楽しみだ。お話は折り返し地点なのかな？。2013/02/02
