内容説明
歴史には時代の流れを決定づけたターニングポイントがあり、それが起こった原因を探っていくことで「日本が来た道」が見えてくる。豪族集団の「倭国」から、天皇中心の律令国家「日本」へ。大仏開眼供養(752年)→飛鳥浄御原宮へ遷宮(672年)→白村江の戦い(663年)→小墾田宮へ遷宮(603年)の繰り返された遷都と時代の指導者の姿に“国づくり”の原点を見る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Book & Travel
21
歴史関連の本を小説も含め節操なく読んでいるが、飛鳥・奈良時代には特に惹かれるものがある。本書は新しい方から、聖武、天武、天智、推古という飛鳥・奈良時代を代表する四人の天皇の都作りの施策とその背景に焦点を当てて解説されている。TV番組の関連本のため興味を引く話題や教科書とは違う見方なども盛り込まれていて、読みやすく面白い。日本は古代から外的危機によって改革や国家の強化が行われてきたことがよくわかるが、千数百年も前の古の時代に、周辺国に遅れまいと国づくりに尽力した人々の姿に惹き付けられるのだと思う。2015/12/21
スプリント
8
さかのぼりという構成が本シリーズの目玉ではあるが 歴史の流れに沿って読んでいます。 掲載されている史実の並びが独特ですがコンパクトにまとめられていて読みやすい印象。2024/05/21
Go Extreme
2
聖武天皇大仏開眼への道・752年:動く→動かない都 聖武天皇 平常遷都 太極殿と大安殿 謀反・病・社会不安 恭仁遷都 仏教で人心をまとめる 仏都・平城京の完成 天皇の都誕生・672年:わが国初の天皇 古代最大の王位継承争い 動かない都の嚆矢 白村江の戦い危機が生んだ大改革・663年:非常時の都 白村江での大敗北 中大兄皇子と乙巳の変の 遅れた政治 官僚の誕生 大津宮がもたらした波及効果 日出づる処の天子の都・603年:外圧による目覚めの 飛鳥の女帝誕生 宮→都 国家の意識 古代王権による遷都から学ぶこと2024/02/12
夢読み
2
この巻は「白村江の戦い」の敗北や隋との文化格差という、対外的な危機を乗り越える様が描かれており、面白かった。これで「さかのぼり日本史」シリーズを10巻通読。心に残るのは、外部環境の変化を無視(もしくは過小評価)し、内部の論理を優先させると失敗することが多い、という事。この巻でも、文化格差を見極め、それに追いつくために強力なリーダーシップをとる、というのが印象的だった。2015/10/09
のぶさん
2
飛鳥・奈良の時代のキーワードは遷都。都のあり方にこの時代の歴史の進化のポイントが表われる。豪族の中の有力者でしかなかった大王の住居であった「宮」が、少し政治の場になる推古天皇の時代、近江遷都によって官僚制度を推し進めた天智天皇、固定的な(天皇の代ごとに変わらない)都を作ろうとした天武天皇、平城京を仏教の都にした聖武天皇。これらが歴史のターニングポイントであることがよくわかった。2015/01/17
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