内容説明
歴史には時代の流れを決定づけたターニングポイントがあり、それが起こった原因を探っていくことで「日本が来た道」が見えてくる。信長・秀吉・家康が、戦国の世を勝ちあがれた秘訣とはなにか。大阪夏の陣(1615年)→秀吉の小田原平定(1590年)→長篠・設楽原の戦い(1575年)→応仁の乱(1467年)の転機となった合戦と“富の力”の関係を検証する。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
樋口佳之
13
真によい経済政策というのは、領民の幸福にもつながっていて、富国にもつながっていて、軍事的な強さにもつながっていて、また、その武将自身の利益にもつながっていて、バランスがよいのです。大局的な目配りができている/幸福の内実がどうかはまた別の問題として、当然過ぎる結論2018/03/28
さりゅ
5
素晴らしく読みやすく、わかりやすい。「経済戦略」の重要性は、現在でも戦国でも変わらん様ですね。信長のエピソードで、兵農分離させたはいいが旦那だけの単身赴任ってとこも現在と通じるものがある。さすがに嫁と子供を旦那の下に行かせるために家に火はつけないでしょうけど。2013/08/18
ブナ太郎
5
「経済戦略」なき者は滅びよ! 副題にもあるとおり、戦国時代の「経済」に焦点を当てて、群雄割拠の時代を紐解いていく本書。目から鱗が落ちっぱなしだった。天下人になるには、戦上手であるだけでは足りない。様々な経済戦略が、富を蓄え、国を富ませ、天下統一を成し遂げていく様は、鮮やかで見事だ。「歴史」は、日々研究され、アップデートされていくことを痛感しました。お馴染みの戦国大名たちの別の一面が見えてきます。この時代が、もっと好きになること請け合いです。それにしても、武田信玄はやっぱりいいなあ。彼がもっと長生きすれば、2012/06/19
フク
4
秀吉の海洋国家的な思考はどこから出てきたのか2018/09/10
ちろりんこ
4
「歴史を経済の視点から見る」という内容。たまたま、テレビでこの回を見ており、むたセミナーで似たような内容をやっていたのでかなり興味があったのだがん帰りが遅くなるなどの理由で、結局、2回程度しか見れなかったこともあり、図書館で見つけた瞬間、思わず手にとってしまった。経済原論とか学ぶより、とてもリアルで、何よりドラマチックで面白い。2012/03/11