内容説明
延宝三年、越前大野藩の次期後継者を廃嫡せんとする謀略は深化していた。構図は明瞭だった。中心に居るのは大老の酒井忠清で、その黒い糸は大和郡山藩の分藩騒動にまで及んでいた。郡山本藩には目付見習いとして落合勘兵衛の弟藤次郎がいるのである。そんな情勢下、御耳役の落合勘兵衛が謎の失踪をとげた……。正統派教養小説(ビルドンクスロマン)待望の第9弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Abercrombie
4
自分の子を宿したまま姿を消した小夜を探して大坂へ行ったはずなのに、なぜか大和郡山藩のゴタゴタに巻き込まれる主人公。やったことといえば、天秤棒で小者をひっぱたくだけの簡単なお仕事だけど。江戸では亥之助がいきなり主人公に怒りの炎を燃やしてたり、江戸に帰ったはずの主人公が長崎に出現してたり、なんかわけがわからん展開になってきたなあ。2018/10/16
さらちゃん
2
だんだんスーパーマン化する主人公。名探偵コナンか、勘兵衛か。ちょっと無理あるでしょ。 星3つ2018/04/14
ソババッケ
2
シリーズ9作目。たまに読むにはよさそう。相変わらず物語は進展しないのだが、勘兵衛も21歳に。「和田平」女将・小夜が突然姿を消した。勘兵衛は大阪の妹夫婦のところへ向かったのではと推察し、藩に休みをとって追う。どうやら勘兵衛の子を身籠り、それが勘兵衛の障害になってはと身を隠す決心をしたらしい。せめて証となるよう己の脇差と書付だけは渡しておこうと。今回は大坂旅行記のようなもの。作者も述べているように、この時代の都市・大坂について書かれた資料は非常に少ない。そのためか大坂についての説明が結構楽しめた一冊。★3.32013/02/25
いえのぶ
1
事件は起きて解決するが、主人公の課題は一向に解決に向かわない。2012/01/28
m-t
0
お家の大事、幼馴染との婚姻、を目の前にした勘兵衛が出奔。 自分の子を宿したまま姿をけした小夜を探して、堺へ。 だがそこでもお家の騒動に巻き込まれ……。 区切りの一冊となるのでしょうか。 最近無茶が少ないのが面白くありません。2010/04/26
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