内容説明
19歳の冬、我らが桜井京介と栗山深春は「輝額荘」という古い木造下宿で運命的(?)な出会いをとげた。家庭的で青春の楽園のように思われた「輝額荘」。しかし住人の1人・カツが裏庭で変死したことから、若者たちの「砦」に暗い翳(かげ)が忍び寄る。続いて起こる殺人事件。その背後には天才建築家・ライトの謎が? (講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
60
建築探偵桜井京介シリーズ第4弾。京介と栗山深春が出会った、大学一年時の回顧録。当時二人が住む輝額荘で起こった殺人事件と、今の二人の始まりを知る事で、より深くシリーズを楽しめる作品。天才建築家フランク・ライトと建築評論家飯村の人生を、重ね合わせる様に展開する様は、興味深く劇的なものです。ミステリに於いて、館や邸などは必要不可欠な要素だと思いますが、現実の建築界には中村青司に負けない人物が存在します。謎解きと絡めて、実在の館や邸の世界を覗ける事は大変良いのですが、人間ドラマが剰りにも重すぎて結構疲れてしまう。2017/06/09
Tetchy
32
桜井京介と栗山深春邂逅の物語。彼らがまだ大学1年生で輝額荘という下宿屋に一緒に住んでいた頃の話だ。シリーズがある程度進むと、シリーズのゼロ巻目ともいうべき過去に遡った話が書かれるが、こういう作品はなぜか面白い。肝心の事件だが、今回は犯人は解ってしまった。作者の散りばめたヒントは実にあからさまとも云うべき親切なものであり、確かにこの作品は桜井が謎解きをする前に解る。桜井と栗山の最初の物語を知ることで以前にも増してこの後のシリーズを愉しめそうな気がする。あとは妙なBLテイストが無ければいいのだが。2011/02/08
Lumi
30
京介と深春が出会った頃の話。輝額荘という下宿で二人は出会う。しかし、住人の1人が裏庭で死体となり発見され、さらに事件が起きる。 深春と京介の出会いはシリーズを追う読者としてとても興味深かったので前半は楽しみながら読めました。 京介は信じられないほどの美青年だと毎回書かれているがその度に気になります。見てみたいです。 結末はとても悲しくなりました。誰も悪くなかったのかもしれない。 建築家のフランク・ロイド・ライトに興味がわきました。2018/02/24
コス
26
桜井恭介シリーズの4作目。ストーリーは現在ではなく過去、京介と深春の出会いの話ですね。ライトという旧帝国ホテル設計者が深く関わってきますが、正直専門的な所はわからない・・・最後はとても悲しい話になっていて被害者も加害者もやりきれない感じになっています。殺人とか暗い話題がなければこういう下宿は楽しいだろうな~、とか思いながら読んでしまいました。そして桜井京介は昔から変わらない・・・2013/10/20
coco夏ko10角
22
シリーズ第4弾。京介と深春が19歳だった頃、出会いや住んでいた下宿での事件。語り手でもある深春のことが色々とわかってよかった。この頃の京介はちょっとかわいいところも。事件は悲しい…。建築家・ライトのことは全然知らなかったけど、前作と今回で少し知識が。次はついに蒼の…ですね。2017/10/03
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